PR:本記事には広告が含まれます。

オーデマ ピゲの保証は、登録しないと2年で終わる|5年への延長と盗難をカバーするAP Coverage Service

オーデマ ピゲの箱|国際保証の延長手続きは購入日から1年以内 Watch|時計
この記事は約15分で読めます。
スポンサーリンク

2023年以降、18本の時計の売買を経験してきました。オーデマ ピゲはそのうち1本です。手元に置いてきたものは全部正規店で買っています。

その立場で今回書くのは、買ったあとに自分で手を動かさないと消えてしまうものの話です。オーデマ ピゲの保証には、放っておくと2年で終わるものと、登録しないとそもそも始まらないものの2種類があります。

そして調べていて手が止まったのですが、その手続きの期限が、オーデマ ピゲ自身の日本語サイトの中で4通りに書かれていました。 3年ぶんの保証が消えるかどうかの差なので、そこも含めて原文のまま並べます。

スポンサーリンク

先に結論だけ

  • 国際保証は購入日から2年間。対象は製造上の欠陥です
  • 5年まで延ばせます。ただし正文のPDFには「最初にお買い上げになった日から1年以内に」と書かれています
  • ところが同じ公式サイトの別ページには「2年以内」「自動的に延長される」とも書かれています
  • 盗難と強奪をカバーする AP Coverage Service は無償ですが、1本ずつ自分で有効化しないと効きません
  • 買ったその週に登録を済ませる。 これが、どの記述が正しくても損をしない唯一のやり方です
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の商品やサービスの勧誘を目的とするものではありません。保証の適用可否を最終的に判断するのはオーデマ ピゲです。ご自身の個体について確認したい場合は、購入した販売店またはオーデマ ピゲの窓口にお問い合わせください。記載は2026年8月15日時点で公式サイトから取得した内容です。

国際保証は2年。5年にできると書いてあるが、正文には期限がある

オーデマ ピゲの保証の正文は、公式サイトのFAQからリンクされているPDFです。17ページあり、10ページ目が日本語になっています。ここが一次ソースになります。

期間についての原文はこうです。

保証期間: オーデマピゲウォッチをお買い上げになった国の法律が異なる保証期間を要求していない限り、お買い上げのオーデマピゲウォッチはオーデマピゲブティックまたはオーデマピゲ正規小売店で最初にお買い上げになった日から、あらゆる製造上の欠陥に対して2年間(以下「保証期間」)、以下に述べる条件において保証します。保証期間は、最初にお買い上げになった日から1年以内に、インターネットサイトwarranty.audemarspiguet.com にて専用フォームにご記入になり、追加保証の条件に同意することで、5年まで延長できます。

出典: オーデマ ピゲ 国際保証(公式PDF・10ページ)

読み飛ばしやすいところですが、「5年まで延長できます」の前に「1年以内に」が付いています。

つまり2年の保証があるからといって2年目に手続きすればいい、という話ではない。この読み方だと、買って1年経った時点で、延長する権利のほうが先に消えます。

なお `warranty.audemarspiguet.com` は実在していて、アクセスすると保証延長のフォームに転送されます。ドメインが生きていることは確認しました。ただしフォーム自体は送信専用の作りになっていて、中身がどういう入力項目なのかまではこちらからは見えません。 そこは書けないので、実際に開いて確かめてください。

もう一点、地味に効いてくる記載があります。

しかしながら、レザーストラップ、アリゲーター革・クロコダイル革ストラップは、ウォッチ、またはストラップのみをお買い上げになった日から3ヶ月間の保証とします。

革ベルトだけ3ヶ月です。 本体が5年でもベルトは3ヶ月。ロイヤル オークのようにブレスレット一体のモデルばかり見ていると意識しませんが、革ストラップのモデルを買う人はここを知っておいたほうがいいと思います。

期限の書き方が、公式サイトの中で揃っていない

ここが今回いちばん引っかかった部分です。同じオーデマ ピゲの日本語サイトで、延長の条件が場所によって違うことを書いています。2026年8月15日にそれぞれ取得したものを、原文のまま並べます。

どこに書かれているか 延長の条件
国際保証の正文PDF(10ページ) 「最初にお買い上げになった日から1年以内に…5年まで延長できます」
FAQ「オーデマ ピゲ ウォッチの保証期間は?」 「最初の2年間の保証をさらに3年間延長することもできます」。期限の記載なし。「2017年1月1日以降、当社の正規販売網で購入され国際保証のある全てのAPウォッチに適用されます」
FAQ「AP国際保証とAP Coverage Serviceとの違いは?」 「ウォッチを当初内部販売ネットワークで購入された場合は自動的に5年に延長されます
Hi-Care プログラム 過去2年以内に当社の正規販売店を通じて購入された時計については、5年間に延長することができます」

1年以内なのか、2年以内なのか、それとも自動なのか。買った人にとっては3年ぶんの保証が残るかどうかの差なので、これは小さい違いではありません。

どれが正しいのかは、こちらでは決められません。正文であるPDFがいちばん厳しい条件を書いているという事実だけが確かなところです。

なので実務的な結論はひとつしかないと思っています。買ったらすぐ登録してしまう。 どの記述が正しかったとしても、それなら損をしません。逆にいちばん危ないのは「自動的に延長されるらしい」という理解のまま2年目を迎えることで、もし正文の「1年以内」が生きていたら、その時点でもう手遅れです。

日本語ページの翻訳や更新のずれである可能性は高いと思います。ただ、可能性が高いというだけで、読者が3年ぶんを賭ける理由にはならないので、買った店かオーデマ ピゲの窓口で必ず確認してください。

盗難と強奪をカバーするサービスがある。ただし自動では始まらない

オーデマ ピゲには、保証とは別に AP Coverage Service という仕組みがあります。公式ページの説明はこうです。

AP Coverage Serviceは2年間の補完サービスで、APウォッチを盗難や強奪、また機能損傷から守ります。

出典: オーデマ ピゲ公式「AP Coverage Service」

盗まれた場合や壊れた場合に、修理費をオーデマ ピゲが負担するか、払い戻すか、在庫があれば代替品を出す。しかも無償です。FAQでは「保険ではありません」「割増額や自己負担額はありません」とはっきり書かれています。

メーカー自身がここまでやるのか、というのが原文を読んだときの率直な感想でした。

ただし、ここからが本題です。

オーデマ ピゲが提供するAP Coverage Serviceは自動的でも無制限でもありません。盗難または強奪が発生する前、損傷が起きる前に、予めお客様のお名前で対象となる各時計について、本サービスを有効化させる必要があります。

「自動的でも無制限でもありません」と公式が書いています。手順は4つです。

1. APアカウントにログインするか、新規に作成する。ブティックやAPハウスで買った場合は、購入時に伝えたメールアドレスを使うと時計が自動でアカウントに出てくる

2. 表示されない場合はオンラインで時計を登録する

3. ウォッチの詳細を開いて「AP Coverage Serviceを有効化する」をクリックし、フォームに記入する

4. オーデマ ピゲが内容を精査し、有効化されたことを知らせてくる

そして複数持っている場合は1本ずつです。FAQに「条件に該当するお手持ちのウォッチの一つ一つに対し有効化手続きをすることが必要」と明記されています。まとめて登録して終わり、にはなりません。

もうひとつ、中古で買う人に決定的な記載があります。

AP Coverage Serviceは記名式ですので、所有者が変わった場合は、そのウォッチが条件を満たしていれば新しい所有者が再度有効にする必要があります。

前の持ち主の登録は引き継がれません。 中古で手に入れたなら、自分の名前で入れ直す必要があります。ここは見落とされやすいところだと思います。

対象になる年が、同じページの中で食い違っている

このサービスには「何年に買った時計が対象か」という条件があります。そしてここでも記載が揃っていませんでした。

どこ 対象年
AP Coverage ページ本文 2024年、2025年、2026年
Hi-Care プログラム ページ 2024年、2025年、2026年
FAQ「AP Coverage Serviceの期間は?」 2024年、2025年と2026年
FAQ「AP Coverage Serviceの目的は?」 2023年、2023年と2025年

最後の1行だけ、同じ年が2回出てきます。 誤植だろうと思います。3箇所が2024年から2026年で揃っているので、そちらが実態に近いはずです。

ただそちらが正しいと私が断定するわけにはいきません。自分の個体が対象かどうかは、買った店かオーデマ ピゲに聞いてください。日本の窓口は `coverageservice.japan@audemarspiguet.com` が公式に案内されています。

ちなみに検索して出てくる日本語の紹介記事は、2022年・2023年購入分を対象として書いているものが多いです。サービスが始まった頃の記事がそのまま残っているためで、いま読むと3年ずれています。このあたりは記事の日付を見てから読んだほうがいいです。

対象期間そのものは、2024年から2026年に買ったものが新品購入日から2年間とされています。申告できるのは「カバー期間終了から5日後まで」。ここも短いので、事が起きたら早く動く必要があります。

効かない場面のほうが、はるかに具体的に書かれている

無償の追加サービスなので当然ではありますが、対象外の列挙が非常に細かいです。原文から拾います。

  • 紛失は対象外です。「損失」が除外項目に入っています
  • 通常の窃盗も対象外。FAQには「盗難と強奪のみが対象」と書かれています
  • 通常の消耗、デザイン的な損傷、湿度や温度の影響による損傷
  • AP国際保証ですでにカバーされている損傷(保証と二重取りはできない、という整理です)
  • 第三者の修理を受けた、または第三者による改変(ベゼルなど)を受けたウォッチ
  • ストラップへの損傷
  • 意図的な損傷、ウォッチが第三者の手にある時に起きた損傷
  • 戦争と内戦、当局による差し押さえ、地震、核エネルギー、放射能、化学兵器、生物兵器
  • サイバー攻撃や同居者による窃盗、不正行為による損傷

「同居者による窃盗」まで書いてあるのは、なかなか徹底しているなと思いました。

金額の条件もあります。2025年に購入したウォッチについては50万スイスフランが上限とされ、この制限は2024年に購入したものには適用されないと明記されています。同じサービスなのに購入年で条件が変わる形です。

さらに、対象の時計の価格が個別または全体で50万スイスフランを超える場合は、常に目の届く場所で着用しているか、銀行に預けるか金庫に保管していた場合のみサービスを受けられるとされています。レインボーダイヤモンドのセットについては「同時に着用できるのは最大2本まで、残りは金庫か銀行」とまで書かれていました。

盗難時の書類の条件も厳しめです。

オンラインの警察証明書は無効です。盗難や強奪が発生した場所の最寄りの警察署により発行された正式な証明書のみが有効です。同様に内容を変更したり再発行された警察証明書は無効です。

オンラインで済ませた届出では通りません。旅行先で盗まれた場合、その場所の警察署で正式な証明書を取る必要があるということになります。海外だと、これが一番しんどいところではないでしょうか。

そして修理不可能と判断されて払い戻しや代替になった場合、その時計の所有権をオーデマ ピゲに引き渡すことが求められます。手元には残りません。

判断についても書き方が一貫していて、「オーデマ ピゲは独自の判断で」「全ての条件が満たされるかどうかの決定は、オーデマ ピゲのみが行うことができます」となっています。権利として請求できるものではなく、あくまでメーカー側が提供するサービスという位置づけです。ここは期待しすぎないほうがいいと思います。

保証がまったく効かない例外がひとつある

FAQを読んでいて、これは書いておいたほうがいいと思ったものがありました。オーデマ ピゲとSwatchのコラボレーションモデル「ロイヤル ポップ」の扱いです。

したがって、ロイヤル ポップ ウォッチは、AP保証、AP Coverage、APメンテナンスサービスを含め、いかなるAPサービスも対象外となります。

APのサービスは何ひとつ受けられません。製造も販売もサービスもSwatchを通じて行われているため、問い合わせ先もSwatchになります。名前にオーデマ ピゲが入っているので、ここは間違えやすいところだと思います。

売る側から見ると、書類と登録は最後に効いてくる

時計・宝飾品を取扱品目とする古物商許可を持っていて、査定額がどう決まるのかを見てきた立場からも書いておきます。

まず保証書は基本的に再発行されません。FAQには「保証カードを紛失してしまいました。どうしたらよいでしょうか?」という項目がありますが、答えは「保証書はオーデマ ピゲ正規販売店でウォッチを購入した時に発行されます。その他の情報についてはウォッチを購入した店にご連絡ください」で終わっています。再発行できるとはどこにも書かれていません。

そして正文のPDFには、保証を使うときの条件としてこうあります。

オーデマ ピゲ国際保証をご利用いただくためには、…オーデマピゲウォッチと、オーデマピゲウォッチとともにお受け取りになったオーデマピゲのInternational Warranty Card をお持ちください。したがって、International Warranty Card を大切に保管くださるようお願いいたします。

カードが無ければ保証を使えない、という書き方です。付属品の有無が売却時の評価に効いてくる話は別の記事で書きましたが、その前段として、そもそも保証を使う権利そのものが書類に紐づいています。

もうひとつ、売買の側から見て見逃せない記載があります。盗難として申告された時計について、FAQにこう書かれています。

最後に、盗難のお申し出のあった時計は当社のデータベースにその旨記録されます。そのため、オーデマ ピゲはそのネットワーク弊社のネットワークに戻った場合に識別することができます。

盗難申告された個体は、メーカー側に記録が残ります。そしてサービスやオーバーホールでネットワークに戻ってきたときに識別される。中古で買う側からすると、これは安心材料であると同時に、素性の分からない個体を安く掴むリスクの話でもあります。

正規と並行では保証の扱いがそもそも違うので、経路の話は別記事に分けてあります。

なお、価値額の照会について面白い記載がありました。オーデマ ピゲは保険目的の場合にのみ価値額を教えてくれるそうですが、「ウォッチが25年以上前のもの、または限定モデルの場合は、参考価格をお知らせすることはできません」とのことです。そこはオークションハウスでの評価を勧めています。

パテック フィリップ側は、窓口があるところまでしか確認できなかった

同じことをパテック フィリップでも確かめようとしたのですが、公式サイトの中身が読み取れませんでした。ページは開くものの本文がブラウザ側で描画される作りになっていて、こちらから取得できたのはメニューの項目名だけです。

確認できたのは、以下の窓口が公式に用意されているという事実までです。

  • 時計を登録する
  • 時計の盗難を報告する
  • 《Extract from the Archives》を注文する
  • サービスセンター/ブティックと正規販売店

登録と盗難報告の窓口が公式にあるところまでは分かりますが、条件も期間も読み取れていません。なのでここでは書きません。パテックについて調べるなら、公式サイトを直接開くか、購入した店に聞くのが確実です。

書ける範囲を超えて推測で埋めるのは、この手の話ではいちばんやってはいけないことだと思っているので、そのまま残しておきます。

よくある質問

Q. オーデマ ピゲの保証期間は何年ですか?

購入日から2年間です。対象は製造上の欠陥に限られます。手続きをすれば5年まで延長できるとされていますが、その期限の書き方が公式サイト内で揃っていません(本文の表を参照してください)。革ストラップだけは購入日から3ヶ月です。

Q. オーデマ ピゲに永久保証はありますか?

公式には、そのような記載はありません。確認できたのは国際保証の2年(延長で5年まで)と、サービス後の作業・交換部品に対する2年間の修理保証、そしてAP Coverage Serviceの2年間の3つです。「永久保証」という言葉は公式ページのどこにも出てきませんでした。

Q. 保証書を無くしました。再発行できますか?

公式には再発行できるとは書かれていません。FAQの回答は「保証書は正規販売店で購入した時に発行されます」「その他の情報については購入した店にご連絡ください」までです。できるともできないとも明言されていないので、購入した店に直接問い合わせるしかありません。保証を使うにはこのカードが要ると正文に書かれているので、手元にあるうちに保管場所を決めておくのが確実です。

Q. 盗まれた場合、AP Coverage Serviceで補償されますか?

事前に自分の名前で有効化していれば、対象になり得ます。有効化していなければ対象外です。また対象は盗難と強奪に限られ、紛失と通常の窃盗は除外されています。申請には盗難が起きた場所の最寄りの警察署が発行した正式な証明書が必要で、オンラインの証明書は無効とされています。最終的な判断はオーデマ ピゲが行います。

Q. 中古で買った場合、AP Coverage Serviceは引き継がれますか?

引き継がれません。記名式なので、条件を満たしていれば新しい所有者が自分の名前で改めて有効化する必要があります。

Q. オーバーホールにはどれくらいかかりますか?

FAQによると、APコアコレクションのコンプリートメンテナンスで5週間が目安保証期間中のウォッチは優先されて3週間が目安とされています。ブティックの技術担当者は、25年以内に製造されたウォッチであればその場で納期の見積もりを出せるとのことです。料金は公表されていないので、店に問い合わせる必要があります。

まとめ

オーデマ ピゲの保証まわりを原文で追ってみて、いちばん強く思ったのは「買った瞬間に終わっていない」ということでした。

  • 国際保証は購入日から2年。延長すれば5年になる
  • 延長の期限は、正文のPDFでは「購入日から1年以内」。ただし他のページには2年以内とも自動とも書かれている
  • AP Coverage Serviceは無償だが、1本ずつ自分で有効化しないと効かない。所有者が変われば入れ直し
  • 対象外の項目が細かい。紛失は対象外。盗難と強奪のみ
  • International Warranty Card が無いと保証を使えない。再発行できるとは書かれていない

どの記述が正しいかを外から決めることはできませんが、買ったその週にアカウントを作って登録と有効化まで済ませてしまえば、どれが正しくても損はしません。手続き自体はオンラインで完結します。

買った直後は時計そのものに気を取られて、書類は箱に入れたまま、という流れになりがちです。ただ売る側から市場を見てきた感覚で言うと、箱と保証書は、思っているより後になって効いてきます。

本記事の内容は2026年8月15日時点でオーデマ ピゲ公式サイトから取得した記載に基づいています。保証やサービスの条件は変更される場合があり、また同社は資格条件を変更する権利を有すると明記しています。ご自身の個体の適用可否については、購入した販売店またはオーデマ ピゲの窓口(日本: coverageservice.japan@audemarspiguet.com)で必ずご確認ください。税務や保険が絡む判断については、専門家にご相談ください。