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ベンツの初回車検は127,666円だった。見積もりで比べるべき部分はどこか

筆者のメルセデスAMG C43のV6ツインターボエンジン。初回車検は127,666円だった Car|車
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車検の見積もりを何社か取って並べても、そのうち5万円ちょっとは比べても意味がない部分です。法律で金額が決まっていて、ディーラーに出そうが町の工場に出そうが自分で運輸支局に持ち込もうが、1円も変わらないからです。

つまり総額どうしを見比べると、動かない部分を一緒に比べていることになります。

私は2019年3月にMercedes-AMG C43(W205型)を新車で購入して、維持費を実額で記録しています。初回車検はヤナセで受けて、支払いは127,666円でした。以下、その請求書の中身と、いま(2026年8月)の法定費用がいくらなのかを並べます。法定費用は2026年に2回動いていて、そのうち1回はこれからなので、時期の話も入れておきます。

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ヤナセでの初回車検、請求書は2行だった

実際の請求は次のとおりです。

項目 補足 金額
MB2年点検A 作業費 47,916円
車検費用 法定費用+諸費用 79,750円
合計 127,666円

この価格で、エンジンオイル・オイルフィルター・ワイパー・ダストフィルター・エアクリーナーエレメント・スパークプラグが無料で交換されました。新車保証の期間内だったためです。

先に弱点を書いておくと、下の行の79,750円は「法定費用+諸費用」で1行にまとまっていて、私の手元では分解できません。 自賠責がいくらで、重量税がいくらで、代行手数料がいくらだったのかは、この請求書からは読めないということです。

ただ、分解できなくても比較はできます。次で理由を説明します。

見積もりの半分は、店では変わらない

車検の費用は、大きく2つに分かれます。

  • 法定費用:自賠責保険料・自動車重量税・検査手数料。法律と税制で決まっているので、どこに出しても同額
  • それ以外:点検整備料・部品代・代行手数料。ここだけが店によって変わる

つまり、A社12万円とB社15万円を見比べて「3万円も違う」と言うとき、実際に違っているのは法定費用を引いたあとの部分だけです。先に法定費用を引き算してから比べないと、差がどのくらい大きいのかが分からないわけです。

では、いまの法定費用はいくらなのか。一次情報で見ていきます。

自賠責保険料(2026年11月に上がります)

自賠責保険の基準料率は損害保険料率算出機構が算出しています。自家用乗用自動車・離島以外の地域(沖縄県を除く)の金額は次のとおりです。

契約期間 現行(2026年10月31日まで) 2026年11月1日以降
24か月契約 17,650円 18,560円
25か月契約 18,160円 19,070円

改定後の料率は、2026年11月1日以降に保険期間の始期を有する契約に適用されます。24か月契約で910円の値上げです。

金額としては910円なので、これを理由に車検を前倒しするような話ではありません。ただ、10月と11月で見積もりの数字が変わるので、2枚の見積もりを比べるときに時期がまたいでいないかは見ておいたほうがいいとは思います。

自動車重量税(車検証の車両重量で決まります)

重量税は国土交通省が税額表を公開しています。2026年5月1日から2028年4月30日までに継続検査を受ける場合の税額表(PDF)から、乗用車・継続検査(2年・自家用)のぶんを抜き出すと次のようになります。

車両重量 エコカー(本則税率) エコカー以外・13年未満 13年経過 18年経過
〜0.5t 5,000円 8,200円 11,400円 12,600円
〜1.0t 10,000円 16,400円 22,800円 25,200円
〜1.5t 15,000円 24,600円 34,200円 37,800円
〜2.0t 20,000円 32,800円 45,600円 50,400円
〜2.5t 25,000円 41,000円 57,000円 63,000円
〜3.0t 30,000円 49,200円 68,400円 75,600円

ここは排気量ではなく車両重量で決まります。自動車税が排気量で決まるので混同しやすいところです。自分がどの行なのかは、車検証の「車両重量」欄を見れば分かります。

外車のセダンやSUVだと、車両重量が1.5tを超えて上の行に乗ることがあります。1.5tを1kg超えるだけで24,600円が32,800円になるので、ここは8,200円の段差です。

もうひとつ効いてくるのが13年・18年の区分で、13年を超えると32,800円が45,600円に上がります。長く乗るつもりの外車ほど、この乗り換えが後から効いてきます。

検査手数料(2026年4月に上がりました)

車検の検査手数料も、2026年(令和8年)4月1日に改定されています。国土交通省の改定資料から、普通自動車の継続検査のぶんを引きます。

受け方 検査登録印紙 審査証紙 合計
指定工場経由(保安基準適合証の提出・窓口申請) 1,700円 400円 2,100円
同上・OSS申請 1,450円 400円 1,850円
持込検査(いわゆるユーザー車検) 600円 2,000円 2,600円

改定前はそれぞれ1,800円・1,600円・2,300円でした。指定工場経由と持込検査が300円、OSS申請が250円の値上げです。

ユーザー車検のほうが検査手数料は高い、というのが少し意外なところだと思います。もちろん点検整備料と代行手数料がまるごと不要になるので総額では安く上がるのですが、「印紙代まで安い」わけではありません

足すといくらか

たとえば車両重量が1.5t超2.0t以下、エコカー以外、初度登録から13年未満の車を、指定工場に出して2年車検を受けた場合はこうなります。

項目 2026年10月まで 2026年11月以降
自賠責保険料(24か月) 17,650円 18,560円
自動車重量税(2年) 32,800円 32,800円
検査手数料 2,100円 2,100円
法定費用の合計 52,550円 53,460円

この5万2,550円は、どの店に出しても同じです。 見積もりの総額からこれを引いた残りが、店ごとに勝負している部分ということになります。

私の127,666円を、この考え方で見ると

私の請求書は「MB2年点検A 47,916円」と「車検費用 79,750円」の2行でした。上の分け方に当てはめると、47,916円が整備の値段で、79,750円のなかに法定費用と代行手数料が混ざっているということになります。

ここで正直に書いておくと、私が受けたのは新車から3年目の初回車検で、上に並べた2026年の法定費用とは時期が違います。自賠責の料率も検査手数料もそのあと改定されているので、いまの表を当てて引き算しても正しい答えは出ません。だからここでは、79,750円の分解はやりません。できないことを、それらしい数字を置いてやったことにはしたくないので。

代わりに言えるのは、比較のやり方のほうです。いま見積もりを2枚持っている人は、両方から上の表の5万2,550円を引いてください。残った数字だけが、店の違いです。

もうひとつ書いておくと、この127,666円はカードで支払っています。自動車税のような税金の納付には決済手数料が乗りますが、車検や整備の支払いには乗らないので、還元率のぶんがそのまま残ります。支払い方の話はそちらの記事に分けました。

保証期間中のディーラー車検は、意外と悪くなかった

「ディーラー車検は高い」というのは、よく言われます。ただ実際に受けたうえで言うと、保証期間内だったことでだいぶ話が変わりました。

さっき書いたとおり、エンジンオイル・オイルフィルター・ワイパー・ダストフィルター・エアクリーナーエレメント・スパークプラグが無料で交換されました。C43はV6ツインターボなので、プラグの本数はそれなりにあります。これを別の店で有償で頼んだらいくらになるのかは、私は見積もりを取っていないので分かりません。ただ、この一覧を見たときに「点検料47,916円は思ったより悪くないな」と感じたのは確かです。

メルセデスAMG C43の3.0L V6ツインターボエンジン
筆者のC43のエンジン。3.0L V6ツインターボで、赤いカバーがAMGの目印。この本数のスパークプラグが保証期間内は無償で交換された(撮影: 筆者)

弱点も書いておきます。この話が成り立つのは新車保証の期間内だけです。保証が切れたあとに同じ点検料を払っても、部品代は普通に請求されます。だから私は、保証期間中はディーラー、保証が切れたら信頼できる民間工場、という切り替えを前提に考えています。

もう一点。ディーラー車検は代車や引き取り納車まで含めて手間が少ないのですが、その手間の少なさが金額のどこに乗っているのかは請求書からは見えません。安さで選ぶなら、そこを外して比べる必要があります。

車検そのものが無い持ち方もある

ここまで車検の内訳を分解してきましたが、この費用が発生するのは車を所有しているからです。

外車の維持費でいちばん扱いにくいのは、金額の大きさよりも「いつ、いくら出ていくか読めない」ことだと私は思っています。車検は2年に1回まとまって来ますし、そこに重量税と自賠責が乗ります。毎月の家計から見ると、この山と谷が地味に効いてきます。

そもそも車検の当事者にならない、という選び方

カーリースは車両を購入せずに使う契約形態です。月額に何がどこまで含まれるかは会社とプランによって違うので、車検や税金の扱いは契約前に確認するところになります。ここが読めていないと「月額を比べたつもりが、含まれる範囲が違っていた」ということが起きます。

オリコで乗ーるの公式サイトによると、国産・輸入車あわせて約300車種から新車を選べるとされています。外車を扱っているカーリースは多くないので、輸入車で検討する場合の選択肢は限られます。

※ 取扱車種・月額料金・契約条件は変動します。月額に車検・税金・メンテナンスのどこまでが含まれるかは契約プランによって異なるため、公式サイトで最新の情報をご確認ください(2026年8月時点)。カーリースは中途解約時に違約金が発生する場合があるなど、購入とは条件が異なります。走行距離の上限や契約期間がご自身の使い方に合うかを十分にご検討のうえ、判断に迷う場合は販売店や専門家にご相談ください。本記事は情報提供を目的としており、特定の商品の勧誘を目的とするものではありません。

よくある質問

外車の車検は国産車より高いのですか

法定費用については同じ基準で決まります。自賠責は車種区分(自家用乗用自動車)で一律、重量税は車両重量、検査手数料は普通自動車か小型自動車かで決まるので、輸入車だから高いという仕組みにはなっていません。差が出るのは部品代と整備工賃のほうです。

見積もりを比べるとき、どこを見ればいいですか

総額から法定費用を引いた残りを比べてください。この記事の例だと5万2,550円(2026年11月以降は5万3,460円)が共通部分です。残りの部分は、点検整備料・部品代・代行手数料に分かれます。

ユーザー車検にすれば安いですか

点検整備料と代行手数料がかからないぶん、総額は下がります。ただし検査手数料自体は指定工場経由(2,100円)より持込検査(2,600円)のほうが高いですし、整備は自分の責任になります。私はやったことがないので、実際の手間については書けません。

13年を超えると本当に高くなりますか

重量税は上がります。国土交通省の税額表で、エコカー以外・車両重量1.5t超2.0t以下の場合、13年未満32,800円が13年経過で45,600円、18年経過で50,400円です。13年の判定は初度登録の年月から数えるので、購入年ではありません。

13年の手前で「通すか、手放すか」を一度だけ計算しておく

上のとおり、13年を超えると重量税は32,800円が45,600円になります(1.5t超2.0t以下・エコカー以外)。2年ごとに1万円強の上乗せが、以降ずっと続くということです。そこに整備費が乗ってくる年式でもあるので、車検を通す前に一度だけ、いまの下取り額を知っておくと判断材料になります。通すと決めていても、数字を見てから決めたほうが後悔しません。

カーセンサーの車買取の公式サイトによると、一括査定は最大30社へ査定依頼ができ、複数社の査定額を比較できるとされています。私自身は今回の車検では使っていません(保証期間内でディーラーに出したため)。年式が進んでから効いてくる選択肢として挙げています。

※ 査定額は車種・年式・走行距離・状態・時期により大きく変わります。一括査定は複数の事業者から連絡が入る仕組みのため、連絡方法の希望を申込時にご確認ください(2026年8月時点)。重量税額は国土交通省の税額表に基づきます。本記事は情報提供を目的としており、特定のサービスの利用を勧誘するものではありません。

車検はいつから受けられますか

有効期間の満了日より前から受けられ、一定の期間内であれば残りの期間が切り捨てにならない扱いがあります。ただし条件があるので、時期をずらしたい場合は依頼先に確認してください。ここは制度の細部なので、私の請求書からは説明できない部分です。

まとめ

  • 私の初回車検(ヤナセ)は 127,666円。うち 47,916円 が2年点検の作業費
  • 車検費用のうち 自賠責・重量税・検査手数料は法定で、店では変わらない
  • 2026年8月時点の法定費用の例(1.5t超2.0t以下・エコカー以外・13年未満・指定工場経由)は 52,550円
  • 2026年11月1日から自賠責が24か月で910円上がる(17,650円 → 18,560円)
  • 2026年4月1日に検査手数料が300円上がっている(指定工場経由 1,800円 → 2,100円)
  • 見積もりは、法定費用を引いてから比べる

外車の維持費は、項目ごとに「自分で動かせる部分」と「動かせない部分」に分かれます。車検の法定費用は完全に後者です。だからこそ、動かせる部分がどこなのかを先に切り分けたほうが早いと思います。

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の商品・サービスの勧誘を目的とするものではありません。掲載している自賠責保険料・自動車重量税・検査手数料は、2026年8月時点で損害保険料率算出機構および国土交通省が公表している内容に基づきます。制度・税額・料率は改定されることがあるため、実際の手続き前に必ず一次情報をご確認ください。重量税額はエコカー減税の適用状況・初度登録からの経過年数・車両重量により変わります。127,666円および47,916円は筆者のMercedes-AMG C43(2019年式・W205型)における実際の支払額であり、車種・年式・整備内容・依頼先により金額は大きく異なります。個別の判断にあたっては、整備事業者など専門家にご相談ください。

※ 本記事の法定費用は2026年8月時点の公表内容に基づきます。筆者の車検実績は2019年式C43 AMGの初回車検時のもので、当時の法定費用は現在と異なります。