ヒッチメンバーを調べていて、他の後付けパーツと決定的に違う点に気づきました。ヒッチメンバーには「連結装置」という専用の条文が、保安基準の中に用意されています。ルーフボックスにもドラレコにもシートカバーにも、自分の条文はありません。
そして、その条文の中身を検査の手順書まで追っていくと、妙なことになっていました。基準は3つあるのに、普通の車検で見る項目として書かれているのは1つだけなんです。
先に立場を書いておきます。ヒッチメンバーを使った記録も、トレーラーを牽いた記録も、私の記事のどこにもありません。手元に記録が無いので、取り付けの工賃や牽いたときの挙動は、ここには出てきません。
出せるのは、条文と手順書の側だけです。あと、車検そのものはディーラーで受けてきました。2019年3月に新車で買ったC43(W205型)の、新車から3年目の初回車検はヤナセで、請求は127,666円。内訳は「MB2年点検A 47,916円」と「車検費用 79,750円」の2行だけでした。いまはG400dに乗り換えています。
この記事で確認した一次資料
道路運送車両の保安基準 第2条・第18条・第19条、道路運送車両法 第54条・第67条、道路運送車両法施行規則 第35条の3・第35条の4、道路交通法 第51条の4・第85条(いずれもe-Gov法令検索のAPIから全文を取得)/道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第25条・第103条・第181条(国土交通省)/独立行政法人自動車技術総合機構 審査事務規程 7-2・8-2 長さ、幅及び高さ(最終改正:第74次)、7-28・8-28 車枠及び車体(第72次)、7-39・8-39 連結装置(第35次)/自技第234号・自整第262号および自技第235号(国土交通省)/中部運輸局「牽引可能なキャンピングトレーラ等の車両総重量計算書」。すべて2026年10月30日に取得しています。
保安基準の側は、119文字しか書いていなかった
連結装置の条文は道路運送車両の保安基準(e-Gov法令検索)の第19条です。全文を引きます。
牽引自動車及び被牽引自動車の連結装置は、堅ろうで運行に十分耐え、かつ、牽引自動車と被牽引自動車とを相互に確実に結合するものとして、強度、構造等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。
これで全部です。見出しを含めて119文字しかありません。
条文としてはずいぶん素っ気ないのですが、ここは重要で、この条文は「連結装置」という装置の存在を前提にしています。規制の対象として名前が付いている。ルーフボックスやスマホホルダーのように「車体の一部として間接的に引っかかる」のとは立て付けが違います。
で、実体は全部「告示で定める基準」に投げられています。投げ先は細目告示 第25条(連結装置)です。
一 牽引自動車及び被牽引自動車の連結装置は、堅ろうで運行に十分耐えるものであること。/二 牽引自動車及び被牽引自動車の連結装置は、相互に確実に結合する構造であること。/三 牽引自動車又は被牽引自動車の連結装置には、走行中振動、衝撃等により分離しないように適当な安全装置を備えること。
基準は3つです。堅ろうであること、確実に結合する構造であること、分離しないための安全装置があること。
細目告示は同じ内容を3か所に置いています。第25条のほかに第103条と第181条があって、新車・使用過程車・輸入車で読む条文が分かれる建て付けです。3本とも取得して突き合わせましたが、文面は1文字も変わりませんでした。ここまでは、どの入口から入っても同じ結論になります。
検査の手順書まで降りると、項目が2つ消える
問題は次でした。告示は「こうあるべき」を書くだけで、検査官が実際に何を見るかは別の文書にあります。独立行政法人自動車技術総合機構の審査事務規程です。
連結装置は7-39、8-39。1ページしかないPDFで、左右2段組みになっています。左が第7章、右が第8章です。
この章立てが肝心なところで、第7章は新規検査・予備検査・継続検査・構造等変更検査を広く扱い、第8章は「改造等による変更のない使用過程車」の検査です。乗っている車をそのまま2年ごとに持っていく、いわゆる普通の車検は第8章で動きます。
並べるとこうなります。
| 基準 | 第7章(7-39-1) | 第8章(8-39-1) |
|---|---|---|
| ① 堅ろうで運行に十分耐えるもの | あり | あり |
| ② 相互に確実に結合する構造 | あり | 記載なし |
| ③ 振動・衝撃で分離しない安全装置 | あり | 記載なし |
第8章には①しか書かれていません。細目告示第181条第1項には三号ともあるのに、それを受ける審査事務規程の第8章では①だけになっています。
2段組みのPDFなので読み違いを疑って、文字の座標を取り直して確認しました。①は左右両方の列に出てきますが、②と③は左列のx座標にしか存在しません。見た目の行の並びではなく、座標で確認した結果です。
もうひとつ、この節は最終改正が第35次です。隣の7-2(長さ、幅及び高さ)が第74次、7-28(車枠及び車体)が第72次であることを考えると、ここはかなり長いあいだ手が入っていないことになります。
正直に書くと、なぜ②と③が落ちているのかは分かりませんでした。改造していない使用過程車ならボルトの緩みや腐食を見れば足りる、という整理なのかもしれません。ただ、そう書いてある文は見つけられていないので、ここは推測を置かずに止めます。
分かるのは、普通の車検で連結装置について明示的に挙がっている確認事項は「堅ろうで運行に十分耐えるか」の1つだけだということです。視認等による審査、つまり目で見て判断する項目です。
同じ読み方をシートベルト警告灯でやったときは、第7章と第8章の差は最後の1か所だけでした。項目ごと消えるのは、わりと大きい差です。
けん引フックは、告示が連結装置から外していた
細目告示第25条には第2項があります。ここも短いので全文です。
前項において、貨物自動車等の車枠の先端に設けられた被牽引自動車を牽引することを目的としない応急用の牽引こう等は、連結装置に含まないものとする。
つまり、車の前後に最初から付いている応急用のフックは連結装置ではありません。故障車を引っぱるためのあれです。上の3つの基準は、あのフックには向いていません。
これ、国土交通省の通達の側とも辻褄が合っていました。指定部品のリストを定めた自技第235号の別紙では、部品が「Ⅰ アクセサリー等の自動車部品」と「Ⅱ 運行に当たり機能する自動車部品」に分かれています。
Ⅰの「1. 車体まわり関係」の(3)に、ウインチ、けん引フック、トウバー、ロープ・フックが並んでいます。一方トレーラ・ヒッチは、Ⅱの「4. 連結装置関係の部品」にボール・カプラと並べて置かれています。
同じ別紙の中で、別の章に分けられているわけです。告示が「応急用の牽引こうは連結装置に含まない」と言っているのと、きれいに対応しています。
ここは実用上もわりと大事で、「牽引フックが付いているんだから同じようなものだろう」という推測が通らないということです。トレーラーを牽くための装置は、別の分類に置かれています。
車検証の記載変更が要るかは、すでに別記事で全部開いてある
ここから「で、車検証の書き換えは要るのか」という話になるのですが、その部分の建て付けはルーフボックスの記事で通達の原文を最後まで開いてありますので、繰り返しません。
結論だけ再掲すると、平成7年11月16日付の自技第234号・自整第262号が、取付方法を「簡易な取付方法」「固定的取付方法」「恒久的取付方法」の3つに分類したうえで、指定部品を固定的取付方法で装着した場合は車検証の記載事項の変更に該当しない、としています。寸法の範囲は付いていません。トレーラ・ヒッチは上で見たとおり指定部品なので、ボルト留めならここに当たります。
1点だけ、ヒッチメンバーの解説でよく見る書き方を訂正しておきます。「リベットや溶接で取り付けた場合は指定外部品となり構造変更が必要」という説明を複数見かけたのですが、これは通達の読み方として正確ではありません。
234号の記1(1)⑤は「指定外部品とは、指定部品以外の自動車部品をいう」と定義しています。指定外部品は部品の分類であって、付け方で入れ替わるものではありません。溶接した指定部品は「指定部品を恒久的取付方法により装着した場合」として記1(2)③に落ち、長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cmの範囲に収まっていれば、やはり記載変更には当たらない扱いです。
細かい違いに見えますが、「溶接したらアウト」と「溶接したら±3cmの土俵に乗る」では結論が変わります。
最低地上高を追ったときに同じ通達の寸法の部分を扱っています。
全長に入るのかどうかは、外せるものの一覧を見れば分かる
ここは検索でもよく出てくる論点なので、測り方の条文を開きました。
審査事務規程 7-2、8-2の7-2-1(2)①が、長さの測り方です。
長さについては、自動車の最も前方及び後方の部分を基準面に投影した場合において、車両中心線に平行な方向の距離
同じ(2)の柱書きに「単位はcmとし、1cm未満は切り捨てるものとする」とあります。
そして7-2-1(1)に、測るときに取り外した状態で扱うものが列挙されています。④が車体外に取り付けられた後写鏡・後方等確認装置・7-107に規定する鏡その他の装置とたわみ式アンテナ、⑤が周辺監視装置です。③のただし書きが、外開き式の窓と換気装置、それに「故障した自動車を吊り上げて牽引するための装置(格納できるものに限る。)」を格納状態で測ると定めています。
このどこにも、連結装置は出てきません。
むしろ注目したのは③のただし書きのほうで、牽引のための装置について触れてはいるのですが、対象を「故障した自動車を吊り上げて牽引するための装置」で、しかも「格納できるものに限る」と二重に絞っています。格納できない牽引装置を外して測る、とは書かれていません。
ついでに言うと、全長の上限そのものは12mです。G400dの全長は4,660mmなので、ここは何をどう付けても関係ありません。乗用車で効いてくるのは12mの上限ではなく、車検証に書かれた値との差のほうです。
リヤオーバーハングのほうは、含めるものの決め方が違った
ここが今回いちばん意外でした。
車の後ろに関する数字は全長だけではありません。保安基準第18条第1項第3号が、最後部の車軸中心から車体後面までの水平距離、いわゆるリヤオーバーハングを規制しています。上限は最遠軸距の2分の1以下(物品を車体の後方へ突出して積載するおそれのない構造の自動車は3分の2、小型自動車は20分の11)です。
その測り方が審査事務規程 7-28、8-28の(9)にあって、②にこう書いてあります。
車体には、バンパ、フック、ヒンジ等の附属物を含まないものとして計測する。
全長のほうは「最も後方の部分」で、外せるものが限定列挙でした。リヤオーバーハングのほうは「附属物を含まない」と書いてあります。同じ車の後ろ側を測るのに、含めるものの決め方が別々です。
では、ヒッチメンバーはこの「フック、ヒンジ等の附属物」に当たるのか。
ここは正直に書きます。当たるとも当たらないとも、どこにも書かれていませんでした。審査事務規程にも細目告示にも、連結装置をこの計測でどう扱うかの一文がありません。だから私はどちらとも書きません。
2つの数字で決め方が違うという事実までが、原文から言えることです。ここが気になる付け方をするなら、入庫前に運輸支局か依頼先の工場に聞くのがいちばん早いです。
回転部分の突出を追ったときは同じ第18条第1項の第2号でした。号が1つ違うと、見る数字がまるごと変わります。
通達が引いている号番号は、いまの施行規則と合っていない
これは記事の結論を変える話ではないのですが、原文を突き合わせていて見つけたので残しておきます。
234号は、車検証の記載事項のうちどれを扱うかを、道路運送車両法施行規則第35条の3の号番号で指定しています。第8号(長さ、幅及び高さ)、第14号の2(けん引重量)、第17号(最大積載量に限る)、第18号(車両重量及び車両総重量)、第19号(空車状態における軸量)です。
ところが現行の施行規則第35条の3を全29号を書き出して照合すると、番号がずれています。
| 項目 | 234号の引用 | 現行の施行規則 |
|---|---|---|
| 長さ、幅及び高さ | 第8号 | 第6号 |
| けん引重量 | 第14号の2 | 第13号 |
| 乗車定員又は最大積載量 | 第17号 | 第16号 |
| 車両重量及び車両総重量 | 第18号 | 第17号 |
| 空車状態における軸重 | 第19号 | 第18号 |
234号の最終改正は平成27年6月11日付です。その後に施行規則の側が動いたということになります。
語も揃っていません。道路運送車両法第67条第1項はいま「自動車検査証記録事項」と書きますが、施行規則第35条の3の見出しは「自動車検査証の記載事項」のままで、通達も「記載事項」です。電子車検証に移行したときの文言の整理が、全部には及んでいないように見えます。
通達が括弧で項目名を併記してくれているので、どれを指しているかは読めば分かります。ただ、号番号だけを頼りに引くと迷子になります。
ちなみに第67条第1項は、変更があったときはその事由があった日から15日以内に変更記録を受けなければならない、と期限を切っています。
実際に牽くときに出てくるのは、記載変更ではなく任意の記録だった
ここも整理しておきます。ヒッチメンバーを付けただけの状態と、実際にトレーラーを牽く状態は別の話です。
施行規則第35条の4の第2項と第3項に、牽引側の車検証に記録できる事項が定められています。第2項が牽引することができる被牽引自動車の車名及び型式、第3項が牽引可能なキャンピングトレーラ等の車両総重量です。
注意したいのは語尾で、どちらも「記録することができる」です。義務ではありません。第35条の3第1項第14号のイとロが、この記録がある牽引車に牽かれる被牽引自動車を、被牽引自動車側の記録義務から外す形になっています。
なお「キャンピングトレーラ等」は条文上、車両総重量2,000kg未満の被牽引自動車でセミトレーラに該当しないもの、と定義されています。
俗に950登録と呼ばれている手続きがこれにあたるのですが、中部運輸局が公開している「牽引可能なキャンピングトレーラ等の車両総重量計算書」を全文取得して数えたところ、「950」という数字は1件も出てきません。「連結検討」も0件でした。業界で定着した呼び名のようです。由来までは辿れませんでした。
G400dの2,520kgを計算書に入れてみる
その計算書に、式がそのまま載っています。手計算できる形なので、1つだけ入れてみます。
主ブレーキが無いトレーラーの場合、最終的な値は5つの候補のうち最も軽いものになり、そのうえで750kgを越えないこと、かつM’(牽引車の車両重量)の2分の1を越えないことという上限がかかります。10kg未満は切り捨てです。
G400dの車両重量は2,520kgです。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 車両重量 M’ | 2,520kg |
| M’ ÷ 2 | 1,260kg |
| 条文の上限 | 750kg |
| 先に効くほう | 750kg |
1,260kgと750kgなら、750kgのほうが先に天井になります。つまりG400dくらいの重さの車では、主ブレーキ無しのトレーラーについて車重の条件はまず問題にならず、750kgの線で止まるということです。
残りの候補、駐車ブレーキから出すm1、最高出力から出すm2、駆動軸重から出すm2’、減速度から出すm3は、諸元表の数値が手元に無いので計算していません。駐車制動力や積車時駆動軸重は、カタログには載っていない項目です。だから「G400dの牽引可能重量は何kg」とは書けません。そこは計算書を持って運輸支局に行く話になります。
主ブレーキ有りの場合は上限が1990kgに変わります。ここも同じで、上限が変わるだけで候補の式は変わりません。
車検費用そのものの内訳は別の記事で分解しています。79,750円のほうは法定費用と代行手数料が1行にまとまっていて、私の手元では分解できませんでした。
免許の線は、別の法律から来ている
最後に免許の話を少しだけ。車検とは別の法律の話なので、混ぜないように分けて書きます。
道路交通法第85条第3項が、けん引自動車で重被けん引車を牽く場合にけん引免許が必要だと定めています。
では重被けん引車とは何かというと、定義は第51条の4第1項にあって、牽引されるための構造及び装置を有し、かつ車両総重量が750kgを超えるものです。
面白いのはこの先で、その「車両総重量」について道交法は自前で定義せず、道路運送車両法第40条第3号のものをいう、と借りてきています。免許の線引きに使う重さの定義が、車検側の法律から来ているわけです。
車検証に何を記録するかという話と、免許が要るかという話は、別の法律で別々に決まっています。ここを一緒に調べようとすると混乱します。
Gクラスで車体の後ろに物が付いている状態を条文で追った記録は、背面スペアタイヤのほうにあります。
よくある質問
ヒッチメンバーを付けると車検証の記載変更は必要ですか
トレーラ・ヒッチは自技第235号の別紙Ⅱ-4に載っている指定部品です。ボルト留めは234号の分類でいう固定的取付方法に当たるので、記1(2)②により車検証の記載事項の変更には該当しない扱いになります。寸法の範囲は付いていません。溶接やリベットで留めた場合は記1(2)③に移り、長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cmの範囲内かどうかで判断されます。ただしどちらの場合も、装着した状態で保安基準に適合していることは別途必要です(234号 前文)。
車検で連結装置はどこを見られますか
改造等による変更のない使用過程車の検査は審査事務規程の第8章で行われ、8-39-1(1)に挙がっているのは「堅ろうで運行に十分耐えるものであること」の1項目だけです。視認等による審査と書かれています。細目告示第181条第1項には三号ありますが、第8章に書き出されているのは①のみでした。第7章では①②③の3つが並びます。
ヒッチメンバーの長さは全長に含まれますか
審査事務規程7-2-1で長さの測定から外せるものとして列挙されているのは、後写鏡、後方等確認装置、7-107に規定する鏡その他の装置、たわみ式アンテナ、周辺監視装置、それに格納できる吊り上げ式の牽引装置です。連結装置はこの一覧にありません。なお長さはcm単位で、1cm未満は切り捨てます。
リヤオーバーハングの計測ではどう扱われますか
審査事務規程7-28(9)②に「車体には、バンパ、フック、ヒンジ等の附属物を含まないものとして計測する」とあります。ヒッチメンバーがこの附属物に当たるかどうかは、審査事務規程にも細目告示にも書かれていませんでした。確認できていないので、ここは断定しません。入庫前に運輸支局または依頼先へご確認ください。
牽引できる重さはどうやって決まりますか
中部運輸局の計算書では、駐車ブレーキ・走行性能・駆動軸重・制動性能から求めた候補値と申請値のうち最も軽いものを採り、主ブレーキ無しなら750kgかつ車両重量の2分の1、主ブレーキ有りなら1990kgを上限とします。10kg未満は切り捨てです。候補値の計算には駐車制動力や積車時駆動軸重など諸元表の数値が要るので、カタログだけでは出せません。
けん引免許はいつから必要ですか
道路交通法第85条第3項により、重被けん引車を牽く場合に必要です。重被けん引車は同法第51条の4第1項で車両総重量750kg超と定義されており、その車両総重量は道路運送車両法第40条第3号のものを指しています。車検証の記録の話とは別の法律なので、分けて確認してください。
調べて残ったもの
今回いちばん手応えがあったのは、「連結装置」という語で検索し直したことでした。上位に出てくるヒッチメンバーの解説を6本取得して機械的に数えたのですが、連結装置という語は6本とも0件でした。審査事務規程、細目告示、保安基準第19条も全部0件です。指定部品と±3cmまでは複数が書いているのに、ヒッチメンバー自身の条文には誰も降りていない。
たぶん、記載変更の話が入口になっているせいだと思います。そこから入ると通達の話で完結してしまって、保安基準の側に専用の条文があることに行き着かない。今回の調べ方も、最初はその入口から入っています。
書けなかったことも並べておきます。外部突起に係る基準、いわゆる突起物規制で牽引装置が対象外とされているという説明を見かけたのですが、審査事務規程7-28を全18ページ読んでも、牽引装置を除外する文を見つけられませんでした。原文に当たれていないので、ここでは扱っていません。車種ごとの適合やヒッチキャリアに積んだ荷物のはみ出しも、それぞれ別の条文の話になるので外しました。
あと、これは条文の話ではないのですが、第8章から②と③が落ちているのは、ユーザー側から見ると少し怖いところがあります。確実に結合する構造かどうかと、分離防止の安全装置があるかどうかは、走っているときにいちばん効く2つです。それが普通の車検の項目として書かれていないということは、そこは自分で点検するしかないということでもあります。車検に通ったことと、外れないことは別の話です。
本記事は情報提供を目的としており、特定の商品・サービスの勧誘を目的とするものではありません。引用した条文・告示・審査事務規程および通達は、2026年10月30日時点でe-Gov法令検索、国土交通省および独立行政法人自動車技術総合機構が公開している内容に基づきます。保安基準・細目告示・審査事務規程・通達はいずれも改正されることがあり、審査事務規程は最終改正が第35次・第72次・第74次の版を参照しています。127,666円および47,916円は私のMercedes-AMG C43(2019年式・W205型)における新車から3年目(初回車検)の実際の支払額であり、車種・年式・整備内容・依頼先により金額は大きく異なります。車両重量2,520kgは私のMercedes-Benz G400dの公表値です。車検の合否および連結の可否は個別の車両状態と検査を行う事業者の判断によります。実際の装着・入庫・申請の前には、指定自動車整備事業者・運輸支局などの専門家にご相談ください。
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