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「ディーゼル乗用車だけが規制の対象」は、政令には書かれていなかった|NOx・PM法の別表を数えた

G400dの運転席まわり。NOx・PM法の政令が指定する自動車の類型は6つ Car|車
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2023年8月から、使用燃料が軽油の乗用車に乗っています。G400dというディーゼルのSUVです。

「ディーゼル車規制」という言葉の説明は、読む先によって食い違います。トラックとバスの話として書いてあるページがある一方で、「ディーゼル乗用車も対象」と書いてあるページもある。 どちらも公的な資料です。

調べてみたら、同じ「ディーゼル車規制」という呼び方でまったく別の制度が3つ動いていました。そして「ディーゼル乗用車だけが対象」という肝心の切り分けは、政令には一文字も書かれていません。 書いてあるのは、省令の別表のほうでした。

以下は、法律・政令・省令の原文をe-Gov法令検索のAPIから取ってきて、語を機械で数えた記録です。2026年10月時点の現行版を使っています。

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同じ名前で呼ばれている制度が、3つある

最初にここを分けておかないと、何を読んでも噛み合いません。

通称 正体 効き方 乗用車
車種規制 国の自動車NOx・PM法(平成4年法律第70号) 対策地域に使用の本拠がある車が、継続検査に通らなくなる 軽油の乗用車は対象
ディーゼル車規制 東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の条例 基準を満たさない車の走行そのものを禁止する 対象外
流入車規制 兵庫県の条例(大阪府は廃止済み) 地域外から入ってくる車も含めて運行を禁止する 対象外

つまり、乗用車の持ち主に関係があるのは一番上の1つだけです。条例のほうは最初から見なくていい。

この3つを混ぜたまま書いてある記事はかなりあります。根拠法令も、対象車種も、違反したときに起きることも違うのに、呼び名だけが同じなので、見分ける手がかりが文章の中に残らないのだと思います。

法律の本文に「軽油」は一度も出てこない

まず、法律そのものを開きます。正式名称は長くて「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」です。

本則は全52条・19,904字(空白を除く)。ここに出てくる語を数えました。

語 件数
軽油 0
ガソリン 0
ディーゼル 0
乗用自動車 0
継続検査 0
自動車検査証 0
使用の本拠 16
対策地域 68
車両総重量 2

燃料の種類も、車種も、車検も、法律の本文には存在しません。

代わりに何が書いてあるか。第12条第1項が、対象をこう書いています。

…政令で定める自動車であって、窒素酸化物対策地域内に使用の本拠の位置を有するもの…

そして基準そのものは「環境省令で」定めると続きます。第2項では、その基準は「車両総重量…につき環境省令で定める区分ごとに定める許容限度」だとしています。

法律が自分で決めているのは、地域の考え方と、委任先だけ。中身は全部下にあります。

少し気になったのは、第2条の「自動車」の定義です。道路運送車両法の自動車から大型特殊自動車と小型特殊自動車だけを除いているので、軽自動車はここでは除かれていません。この話は次の節で戻ってきます。

対象を決めているのは、政令の6つの箱

政令(施行令)の第4条が「指定自動車」を6つに分けています。本則は5,113字と短いものです。

号 政令が付けた名前 中身
一 普通貨物自動車 貨物の運送に使う普通自動車
二 小型貨物自動車 貨物の運送に使う小型自動車(二輪を除く)
三 大型バス 人の運送に使う乗車定員30人以上の普通自動車
四 マイクロバス 人の運送に使う乗車定員11人以上30人未満
五 乗用自動車 人の運送に使う普通自動車・小型自動車のうち、三・四・六以外のもの
六 特種自動車 散水自動車、霊きゅう自動車その他で環境省令が定めるもの

数えた結果は、こうです。

  • 軽油 0件/ガソリン 0件/ディーゼル 0件(本則も、2つの別表も含めて)
  • 普通自動車 6件、小型自動車 6件
  • 軽自動車 0件

政令は燃料を見ていません。 切っているのは「何を運ぶか」と「大きさ」だけです。乗用車は第5号の「乗用自動車」という箱に、燃料の区別なく全部入っています。

そして6類型はすべて「普通自動車」か「小型自動車」で書かれていて、道路運送車両法第3条が別の種別として立てている「軽自動車」は、この6つのどこにも出てきません。法律の第2条は軽自動車を除いていないのに、政令の箱には入っていない、という形です。

ここから先は、条文が言っていないことまで断定できません。なぜ軽自動車を箱に入れなかったのかは、一次資料が見つからなかったので書きません。

燃料で切っているのは、省令の別表だった

では「ディーゼル乗用車だけが対象」はどこから来るのか。省令(施行規則)の別表です。

施行規則の第4条が、基準を2つに振り分けています。第1号が「次号以外の自動車」で別表第一。第2号が「乗用自動車…及び特種自動車のうち人の運送の用に供する乗車定員十一人未満のもの」で別表第二。 粒子状物質(PM)のほうも同じ構造で、別表第三と別表第四に分かれます。

で、その別表を開くとこうなっていました。

別表 誰が見る表か 行の構成
別表第一(NOx) トラック・バスなど 車両総重量3区分 × 「ガソリン又は液化石油ガス」と「軽油」の2燃料=6行
別表第二(NOx) 乗用車 🔴 「軽油を燃料とする自動車」の1行だけ。0.48g/km。重量区分も無い
別表第三(PM) トラック・バスなど 車両総重量4区分。4行すべてが「軽油を燃料とする自動車」
別表第四(PM) 乗用車 🔴 「軽油を燃料とする自動車」の1行だけ。0.055g/km

これが答えでした。

乗用車が見る別表第二と別表第四には、軽油の行しかありません。 ガソリンの行も、LPGの行も、最初から書かれていない。だから「ガソリン乗用車は対象外」になります。除外されているのではなく、当てる数字が用意されていないという形です。

トラック側の別表第一には、ちゃんと「ガソリン又は液化石油ガス」の行が3つ並んでいます。だからトラック・バスはガソリン車でも対象になる。同じ法令の中で、乗用車とトラックで表の作りが違うわけです。

数字そのものも並べておきます。

何の基準か 区分 許容限度 測定モード
NOx・乗用車(別表第二) 区分なし 0.48g/km テン・モード又は10・15モード(ディーゼル用6モードなら100ppm)
PM・乗用車(別表第四) 区分なし 0.055g/km 10・15モード
PM・トラック等(別表第三) 車両総重量1,700kg以下 0.055g/km 10・15モード
同上 1,700kg超2,500kg以下 0.06g/km 10・15モード
同上 2,500kg超3,500kg以下 0.175g/kWh ディーゼル13モード
同上 3,500kg超 0.49g/kWh ディーゼル13モード

面白いのは重量区分の扱いです。トラック側(別表第三)は車両総重量で4つに割れているのに、乗用車側(別表第四)には区分が1つもありません。 私のG400dの車両重量は2,520kgですが、別表第四を読むうえではこの数字の出番がない。重かろうが軽かろうが0.055g/kmの1本勝負です。

この基準値、競合記事6本を取ってきて数えたのですが、0.48も0.055も、6本とも0件でした。どれも「排出基準に適合しない車」と書いて止めている。読んだあとに「で、いくつなんだ」が残ります。

対策地域の一覧は、2001年11月1日で時間が止まっている

対象地域(対策地域)は施行令の別表第一に市区町村名でずらっと並んでいます。埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・三重・大阪・兵庫の8都府県です。

その表の末尾に、こう書いてあります。

備考 この表に掲げる区域は、平成十三年十一月一日における行政区画によって表示されたものとする。

つまり2001年11月1日の市町村名で固定されているということです。そしてその通り、今はもう存在しない市の名前が残っています。

一番わかりやすいのが埼玉県の号で、「さいたま市」と「岩槻市」が同じ一文の中に並んでいます。 さいたま市はさいたま市の公式FAQによると平成13年5月1日に浦和・大宮・与野の3市が合併してできた市で、岩槻市と合併したのは平成17年4月1日。だから2001年11月時点では両方あった。今の地図では並びません。

同じ理由で、上福岡市(現・ふじみ野市)や尾西市(現・一宮市)、鳩ヶ谷市(現・川口市)も表に残っています。

ここは実務上ちょっと厄介で、お住まいの市が表にあるかを今の市名で探すと、見つからないことがあるという意味です。合併で名前が変わった地域は、旧市名で探すことになります。この手の読みにくさを、どの競合記事も書いていませんでした(「行政区画」という語が6本とも0件)。

効くのは車検のとき。ただし「9年の猶予」は新車の話ではない

法律本文に「継続検査」が0件だった話に戻ります。車検に繋がるのは第14条です。

国土交通大臣は…窒素酸化物排出基準及び粒子状物質排出基準が確保されるように考慮して、道路運送車両法に基づく命令を定めなければならない。

法律は直接「車検に落ちる」とは書かず、国土交通大臣に命令を作らせる形で車検側に繋いでいます。東京都環境局もこの制度を「一定の期間が過ぎると継続車検に合格しなくなる制度」と説明しています。

で、その「一定の期間」=猶予期間なんですが、ここは読み方を間違えやすいところです。

施行令の別表第二を読むと、普通貨物自動車と乗用自動車は「初度登録日から起算して九年間の末日」とあります。小型貨物は8年、大型バスは12年、マイクロバスと特種は10年。この「9年」だけを拾うと、新車を買ったら9年猶予があるように読めます。

でも、そうではありません。 法第13条第1項が、この経過措置の対象をこう限定しています。

一の地域が窒素酸化物対策地域となった際現にその地域内に使用の本拠の位置を有するものを現に使用する者又は一の自動車が指定自動車となった際現に窒素酸化物対策地域内に使用の本拠の位置を有するその自動車を現に使用する者が…

地域が指定されたとき、すでにそこにあった車のための一回限りの措置です。首都圏なら平成14年10月1日、兵庫県なら平成15年10月。これから新しく車を買う人に配られる猶予ではありません。

実際、兵庫県の公式ページも「一部の自動車を除き、猶予期間は終了しています。」と書いています。もう残っていないわけです。

猶予の終わり方も細かくて、施行令第5条は「継続検査、臨時検査…又は構造等変更検査を受ける日の前日まで」としています。カレンダーの日付でぷつんと切れるのではなく、次の車検を受けるところで切れる。

東京都の条例は、乗用車を名指しで外している

ここから条例の話です。国の制度とは根拠も効き方も別物です。

東京都の東京都環境局「ディーゼル車規制の内容」によると、平成15年10月から実施され、平成18年4月に基準値が強化されています。対象地域は都内全域(伊豆諸島・小笠原諸島などの島部を除く)。

対象になるのは次の3つです。

  • 貨物自動車(ナンバーの分類番号 1、4、6)
  • 乗合自動車(乗車定員11人以上。2、一部5と7)
  • 特種用途自動車(8)

そして都のページには、こう明記されています。

ただし、乗用車(3,5,7ナンバー)は規制の対象外です。

私はほぼ都内しか走っていませんが、軽油の乗用車であっても、都の条例で走行を止められることはありません。 都が見ているのは車検証の燃料欄が「軽油」であることと、用途が貨物・乗合・特種であることの両方です。

罰のかかり方は国の制度とまったく違います。都の条例は運行責任者(会社社長や事業主)に運行禁止命令を出し、従わないときは氏名公表と50万円以下の罰金。荷主にも勧告と公表があります。車検に落ちるという形ではなく、走らせた側を直接止める規制です。

埼玉県の基準値は、国の基準値と3/1000だけ違う

同じ1都3県の条例でも、県ごとに数字が違います。国の別表第三と並べると、ずれているところが2か所ありました。

埼玉県「ディーゼル車の運行規制」が県の粒子状物質排出基準を公表しているので、国の別表第三と並べます。

車両総重量 埼玉県の条例 国のNOx・PM法(別表第三)
1,700kg以下 0.052g/km 0.055g/km
1,700kg超2,500kg以下 0.06g/km 0.06g/km
2,500kg超 0.18g/kWh 0.175g/kWh(3,500kg超は0.49)

真ん中は同じで、上と下がわずかに違います。 1,700kg以下で0.003g/kmの差、2,500kg超では県のほうが緩い。しかも国は3,500kgを境にもう1段割っているのに、県は割っていません。

理由は、基準の出どころが違うからです。埼玉県は自分の基準を「国の新車に対するディーゼル車の新短期規制排出基準と同じ」と説明しています。国のNOx・PM法の別表は、環境省の整理では「長期規制並」。別の世代の新車規制を持ってきているので、数字がずれるわけです。

埼玉県の条例は対象車種についても「ディーゼル乗用車、乗用車をベースに改造した特種自動車は対象外」とはっきり書いていて、猶予期間は「初度登録から7年間」。国の9年とも違います。

正直なところ、この「県ごとに数字が違う」部分は読者にとっていちばん役に立たない情報かもしれません。乗用車は全部対象外なので、結論が変わらないからです。ただ、トラックを持っている事業者が「東京は通ったから埼玉も大丈夫」と考えると外すという意味では、知っておく価値があると思います。

兵庫県は8トン以上、大阪府はもうやっていない

関西は事情が違いました。

兵庫県は「環境の保全と創造に関する条例」で、平成16年10月から運行規制をしています。ただし対象が独特で、車両総重量8トン以上の自動車(バスは定員30人以上)。1都3県より明確に大型車だけに絞っています。

対象地域も県全域ではなく、神戸市灘区・東灘区、尼崎市、西宮市(北部を除く)、芦屋市、伊丹市の6エリアだけ。しかも規制除外路線があって、阪神高速道路5号湾岸線、ハーバーハイウェイ、中国自動車道、国道176号の伊丹市内1.4kmの併走区間などは走れます。抜けていい道が決まっている、という作りです。

猶予についても「NOx・PM法の猶予期間より1年間延長した猶予期間を設けています」とあり、国とずらしてあります。

大阪府については、環境省のページにこう書かれています。

大阪府の条例について(本制度は令和4年4月1日付で廃止されています。)

2022年4月1日で終わっています。 東京都のページが条例規制をしている自治体として挙げているのも「東京都のほか、埼玉県、千葉県、神奈川県及び兵庫県」の5つで、大阪府は入っていません。古い記事を読むと大阪府の流入車規制が現役のように書かれていることがあるので、ここは年を確認したほうがいい箇所です。

装置を付けて条例を通しても、国の規制は通らない

条例に引っかかった車の出口として、よく「粒子状物質減少装置(PM減少装置)を付ければいい」と紹介されます。実際、東京都も埼玉県も、九都県市が指定した装置を装着すれば走行可能だと書いています。

ただし環境省のページに、これの限界がはっきり書かれていました。

関東1都3県においては、各都県が指定するPM除去装置を装着することにより規制適合とみなされますが、これらの装置ではNOxを低減することが出来ないため、国の自動車NOx・PM法の車種規制に適合することはできません。

つまり装置は条例(PMだけが対象)には効くが、国の車種規制(NOxとPMの両方)には効かない。 都内を走ることはできるようになるけれど、対策地域に使用の本拠を置いたままでは車検が通らない、という状態があり得ます。

ここは6本の競合記事が全滅していた箇所です。「NOxを低減」「適合することはできません」「PM除去装置」のいずれも6本とも0件。装置を付ければ全部解決するように読める書き方が混ざっていました。

「NOx・PM法 解除」で検索している人が見るべき一行

サジェストに「nox pm法 解除」が出てきます。法律は廃止されていません。現行版は2026年7月1日施行で、e-Govでも現に効力を持つ版として配られています。

では何が「解除」されるのか。第12条第1項のこの部分です。

…窒素酸化物対策地域内に使用の本拠の位置を有するものをいう…

この規制は車そのものに付いてくるのではなく、「使用の本拠がどこにあるか」に付いてきます。 「使用の本拠」という語は法律本文に16件出てきて、対象の定義にも経過措置にも全部これが入っています。だから対策地域の外に使用の本拠を移せば、この規制の対象から外れます。逆に、地域外で乗っていた非適合車を地域内に移すことはできません。

車検証の「使用の本拠の位置」の欄がそれです。非適合車には備考欄に「この自動車はNOx・PM対策地域内に使用の本拠を置くことができません。」と記録される、と兵庫県のページが書いています。

条例側はこの考え方を取っていません。東京都と埼玉県は地域内を走る車が対象(通過するだけでも対象)で、兵庫県も同じ。大阪府は廃止前、対策地域を発着地とする運行を対象にしていました。同じ言葉で呼ばれている3つの制度が、どの車を自分のものとして捕まえるかから違っていた、ということです。

いま軽油の乗用車を買う人に関係があるのはどこか

ここまでを乗用車の立場でまとめ直します。

  • 条例(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県・兵庫県)は、乗用車を対象にしていません。 都内を走るぶんには関係がない
  • 関係があるのは国の車種規制だけで、見るのは「使用の本拠が対策地域内か」と「別表第二・第四の基準を満たすか」の2点
  • 基準はNOx 0.48g/km・PM 0.055g/km。平成4年の省令の数字で、近年の新車規制はこれよりはるかに厳しいので、いま売られている新車が引っかかることはまず考えられません
  • 引っかかるのは年式の古い中古車です。対策地域に使用の本拠を置くつもりで古いディーゼル車を買うときだけ、車検証の型式と備考欄を確認する意味があります

私が確かめたのは制度の側で、自分の車が規制に当たったという話ではありません。そして型式ごとの適合・非適合は個別の判定になります。東京都も埼玉県も「上記に記載されている型式でも一部基準に適合している車があります」と書いているので、具体的な1台については、都県の窓口か運輸支局、ディーラーにご相談ください。

本記事は2026年10月時点の法令・自治体の公表内容をもとに情報提供を目的として書いたもので、特定の商品やサービスの勧誘を目的とするものではありません。規制の適用は車両ごとの判定になります。

よくある質問

ディーゼル乗用車は本当に規制の対象なのですか

国の自動車NOx・PM法では対象です。省令の別表第二(NOx)と別表第四(PM)が、乗用自動車について「軽油を燃料とする自動車」の行を持っているためです。一方で、東京都などの条例によるディーゼル車規制は乗用車を対象外としています。制度によって答えが逆になるので、どちらの話をしているかを先に確かめる必要があります。

ガソリンの乗用車はなぜ対象外なのですか

政令が除いているわけではありません。施行令第4条の「乗用自動車」には燃料の条件が付いていません。対象外になるのは、省令の別表第二・別表第四に軽油の行しか用意されていないためです。当てる基準が存在しないので適用されない、という形になっています。

対策地域に住んでいると中古のディーゼル車は買えないのですか

買えないのは基準に適合しない車だけです。基準はNOx 0.48g/km・PM 0.055g/km(乗用車の場合)で、平成4年の省令の数値です。近年の新車規制はこれより厳しいため、問題になるのは年式の古い車に限られます。車検証の型式欄の識別記号で見分ける方法が各都県のページに出ていますが、同じ記号でも適合している車があるので、個別に確認してください。

猶予期間の9年とは何ですか

施行令の別表第二が、普通貨物自動車と乗用自動車について「初度登録日から起算して九年間の末日」と定めている期間です。ただし法第13条第1項により、地域が対策地域に指定された時点ですでにその地域にあった車のための経過措置で、新車を買った人に一般に与えられる猶予ではありません。兵庫県は公式ページで「一部の自動車を除き、猶予期間は終了しています」と説明しています。

装置を付ければ規制を回避できますか

条例と国の規制で結論が変わります。1都3県の条例は、各都県が指定するPM除去装置を装着すれば適合とみなします。しかし環境省は、これらの装置では「NOxを低減することが出来ないため、国の自動車NOx・PM法の車種規制に適合することはできません」と明記しています。走れるようになっても、車検は別問題です。

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