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融雪剤で車が錆びる話は、道路の文書では「凍結防止剤」と書かれていた|通達・NEXCO・取説の原文を読む

凍結防止剤を積んだ散布車。道路に撒かれるのは塩化ナトリウムを基本とする凍結防止剤 Car|車
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私が走るのはほぼ都内で、雪道は年に何度か、スノーボードに行くときだけです。それでも「融雪剤で下回りが錆びる」という話は毎年どこかで目にします。

今回は、そこで言われている数字がどこから来ているのかを、道路を管理している側の文書まで戻って確かめました。

結論を先に書くと、検索されている「融雪剤」という語は、道路の文書にはほとんど出てきません。撒かれているものの呼び名は「凍結防止剤」で、主成分も、よく言われる塩化カルシウムではなく塩化ナトリウムを基本とする通達があります。

そして「何日以内に洗えばいいのか」については、メーカーの取扱説明書が日数をひとつも書いていませんでした。

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道路に撒かれているものの名前は「凍結防止剤」だった

まずNEXCOの公式サイト(ドラぷら)の説明です。

路面凍結が予測される場合、凍結防止のため事前に凍結防止剤(塩化ナトリウム)を散布します。

出典はNEXCO ドラぷら「安全への取り組み」です。同じページに、目的をはっきり書いた一文があります。

凍結防止剤は、雪や氷を溶かすためではなく「凍結防止」を目的に用いており、

一般の解説では「雪や氷を溶かすもの」として説明されることが多いのですが、道路会社自身は溶かすためではないと書いています。だから降ってから出動するのではなく、凍結が予測された時点で先に撒きます。散布作業は通常50km/h程度で行われるとも書かれています。

雪が降っていない日の高速道路で、路肩に白い粒が残っているのを見たことがある方は多いと思います。あれは撒き残しではなく、そもそも降る前に撒く運用だからです。

「融雪剤」はどこに出てくるのか

語の使われ方を数えてみました。国土技術政策総合研究所の資料「凍結防止剤の道路構造物への影響に関する研究」(PDF)では、「凍結防止剤」が53件に対し、「融雪剤」はわずか1件。しかもその1件は引用文献の題名で、本文中には一度も出てきません。

後述する四国地方整備局の技報も、「凍結防止剤」14件に対して「融雪剤」は0件でした。

つまり「融雪剤」は、読者が検索するときの語であって、道路側の語ではありません。この記事でも、以降は文書に合わせて「凍結防止剤」と書きます。

ひとつ注意点があります。「凍結防止剤」で検索すると、ドアの鍵やフロントガラスに使う市販のスプレーが混ざってきます。あれは道路に撒くものとは別物で、缶の扱いにも法律上の決まりがあります。そちらは別記事にまとめました。

主成分は塩化カルシウムではなく、塩化ナトリウムが基本だった

ここがいちばん食い違っていた部分です。

一般の記事では「融雪剤の主成分は塩化カルシウム」と書かれていることが多く、私が読んだ7本のうち2本は塩化ナトリウムに一度も触れずに塩化カルシウムを主成分と断定していました。

ところが直轄国道の側には、はっきりした通達があります。四国地方整備局の「四国技報」第27号(平成26年10月)掲載『凍結防止剤に関する検討について』(PDF)が、その原文を引いています。

散布材料(凍結防止剤)は塩化ナトリウムを基本とし、散布量は20g/m2程度を目安として、対象区間の状況に応じて散布を適宜設定することとする。

出どころは平成23年3月31日付、国土交通省道路局国道・防災課「直轄国道の維持管理基準(案)」です。NEXCOの表記(塩化ナトリウム)と、直轄国道の通達(塩化ナトリウムを基本)が一致しています。

ただし「塩化カルシウムは間違い」とも言えない

同じPDFに、こう書かれていました。

四国においては、今まで凍結防止剤として塩化カルシウムを使用してきており、塩化ナトリウムの使用実績は少ない状況で、現場においては、四国の地域特性による散布方法や散布量について手探りの状況

つまり道路管理者によって実際に使ってきたものが違う。全国どこでも塩化ナトリウム、という話ではありません。性質の比較も同じPDFにあります。

項目 塩化ナトリウム(NaCl) 塩化カルシウム(CaCl2)
凍結防止の効果 −20℃程度までは同程度
非常に気温が低い地域 効果は落ちる 塩化マグネシウムとともに大きな効果が期待できる
直轄国道の通達での位置づけ 基本(平成23年3月31日付) 四国では従来これを使用
NEXCOの公式表記 凍結防止剤(塩化ナトリウム) 記載なし

「塩カルで錆びる」と覚えている方は、半分当たっていて半分外れている、という理解がいちばん近いと思います。少し気になったのは、同PDFの散布量の表に「現時点の(案)であり、今後変更の可能性があります」と注記が付いていることです。目安の数字そのものが確定値ではありません。

20g/m2がどれくらいの量なのか

通達の目安をそのまま面積に掛けてみます。片側2車線で幅を3.5m×2=7mとすると、1kmで7,000m2。ここに20g/m2なら1回の散布で約140kgです。

(7,000 × 20 = 140,000g = 140kg。20g/m2は通達の目安ですが、140kgという数字は当方の試算です。)

1回でこれだけのものが、冬のあいだ繰り返し撒かれます。

なぜ撒くようになったのか、法律を1本読んでみた

そもそも、いつからこんなに塩を撒くようになったのか。きっかけはスパイクタイヤの規制です。先に挙げた国総研の資料にこう書かれています。

スパイクタイヤの使用が禁止された1991年以降、道路での凍結防止剤散布量が増加したことにより、一部の道路構造物が凍結防止剤の影響を受けている可能性が指摘されている

その法律を実際に開きました。スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律(平成2年法律第55号・e-Gov法令検索)です。公布は1990年6月27日。

全文は、空白を除いて2,560字しかありませんでした。 そして機械で数えると、こうなります。

語 件数
スパイクタイヤ 22
粉じん 12
指定地域 12
凍結防止剤 0
融雪剤 0
塩/塩化ナトリウム 0/0
製造/販売 0/0

いま下回りを錆びさせていると言われている塩について、きっかけになった法律は一文字も書いていません。

国に課されたのは第四条の努力義務で、原文の言葉は「冬期における道路の環境の整備」「スパイクタイヤに代替するタイヤ等の開発の支援」です。何を撒くかは、条文の外で決まりました。

「スパイクタイヤは禁止」の中身も、思っていたものと違った

第七条の原文です。

何人も、指定地域内の路面にセメント・コンクリート舗装又はアスファルト・コンクリート舗装が施されている道路の積雪又は凍結の状態にない部分(トンネル内の道路その他の政令で定める道路の部分を除く。)において、スパイクタイヤの使用をしてはならない。

読み直すと、禁止されているのは次の全部が重なったときだけです。

  • 指定地域の中であること(地域の指定は環境大臣が行い、官報で公示される)
  • 舗装された道路であること
  • しかも積雪または凍結の状態にない部分であること

つまり条文は、雪や氷の上でスパイクタイヤを使うことを禁じていません。禁じているのは、乾いた舗装を金属鋲で削ることです。粉じんを防ぐための法律なので、筋は通っています。ただし書きで消防用自動車・救急用自動車などは除外されています。

さらに「製造」と「販売」はこの法律に一度も出てきません(ともに0件)。規制されたのは「使用」だけです。罰則は第八条で、十万円以下の罰金。

施行日も確認しました。第七条が平成3年4月1日、罰則の第八条が平成4年4月1日。附則第三条で大型自動車などは「公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日まで」適用が除外されています。国総研の資料が書いている「1993年4月から大型車を含む全ての車両が規制区域内で禁止」という記述と、条文側の日付が矛盾しません。両方を突き合わせて確かめました。

ここは正直、読む前の理解が雑でした。「スパイクタイヤは禁止された」とだけ覚えていて、地域と路面状態の条件が付いていることを知りませんでした。

スパイクタイヤが使えなくなった結果、いま多くの人が履いているのはスタッドレスです。履き替えのときは、ジャッキで上がって足もとが見える数少ない機会でもあります。

どれくらいの量が撒かれているのか(数字はあるが、全部「橋」の話)

量の実数は、先の国総研の資料にまとまっていました。

日本国内の凍結防止剤の散布量は年々増加し、2000年度には総散布量が50万t近い値を記録している

単位面積あたりの数字も出ています。宮城県にヒアリングして得られた、橋の上のNaCl散布量(g/m2)です。

月 11月 12月 1月 2月 3月 計
平均値(g/m2) 86.4 853.2 1,188 914.4 630 3,672

同資料の注記に「一回当りの散布量は16-20g/m2。平均値18g/m2にて散布量を算出」とあります。通達の20g/m2と、だいたい合っています。

この表で目を引いたのは月の偏りです。1月(1,188)は11月(86.4)の約13.8倍でした(1,188 ÷ 86.4 = 13.75。この割り算は当方の計算です)。冬のはじめと真冬では、桁がひとつ違います。

ほかに挙げられている実測値はこうです。関ヶ原周辺で1987年12月から1988年3月の一雪氷期に16橋平均で約2,050g/m2、宮城県内の橋が約3,600g/m2、信越地方の高速道路が約2,400g/m2。

そして資料には、さびに関する知見としてこの一行があります。

凍結防止剤の散布量が年間1000g/m2を越えるとさびの状態に影響が現れるといった知見

この数字をそのまま車に当てないでください

ここまでの散布量とさびの数字は、すべて道路構造物(橋)についての調査です。同じ資料は「凍結防止剤が道路構造物へ与える影響については、未だ定量的には把握できていない点が多い」とも書いています。散布量と自動車の錆の関係を定量的に示した公的データは、今回調べた範囲では見つかりませんでした。1000g/m2を車の錆のしきい値として読まないでください。

数字が出てこないので歯切れが悪いのですが、無い数字をあるように書くほうが害が大きいと思うので、見つからなかったことをそのまま書いておきます。

「量が多いと錆びる」ではなかった。錆びていたのは水が溜まる場所

その資料でいちばん意外だったのは、量と錆が素直に比例していなかったことです。年間3,600g/m2という、調査対象のなかでも多い路線の橋についての記述です。

凍結防止剤散布量が多いが、橋全体にわたって層状剥離さび等の異常が発生してはいない。床版漏水箇所等の滞水や不適切な環境により層状剥離さびが発生している。

量をいちばん多く浴びている橋でも、全体が錆びていたわけではない。錆びていたのは、水が漏れて溜まっている場所でした。

これは橋の話なので、車にそのまま当てはめることはできません。ただ、考え方としては受け取れると思っています。効いているのは浴びた総量よりも、濡れたまま乾かない状態が続くこと。だとすれば、車で気にすべきなのは走った距離や撒かれた量ではなく、泥や雪が詰まって乾かない場所のほうです。

手が届かない場所という点では、思い出すことがあります。以前C43に布製チェーンを着けたときのことを書いたのですが、255/35ZR19でタイヤハウスがかなり狭く、男性だと腕が奥まで入らないという有り様でした。チェーンを着けるために腕が入らなかった場所は、洗うときにも当然入りません。

柄の長いブラシは、ここだけのために1本持っておく価値があると思います。

ホイールハウス用 柄の長いブラシ

何日以内に洗えばいいのか、メーカーは日数を書いていない

検索すると「何日以内なら大丈夫か」という記事が出てきます。読んでみると、答えは洗車専門店への取材コメントでした。「当日は難しいにしても、1週間以内に水洗いだけでもしておいたほうがいい」。参考にはなりますが、公的な基準ではありません。

そこで、メーカーの取扱説明書を見ました。トヨタ公式 電子取扱説明書「外装の手入れ」(ヤリス)です。注意の見出しは「塗装の劣化や車体・部品(ホイールなど)の腐食を防ぐために」で、続く指示はこの一文でした。

次のような場合は、ただちに洗車してください。

列挙された場面に「海岸地帯を走行したあと」と並んで「凍結防止剤を散布した道路を走行したあと」が入っています。ほかに鳥のふんや樹液、ばい煙や粉じん、ほこりや泥、有機溶剤の付着が挙げられています。

注目したのは2点です。ひとつは、メーカーの取説もやはり「凍結防止剤」と書いていること(このページに「融雪剤」も「塩」も出てきません)。もうひとつは、「ただちに」としか書いていないこと。何日以内という数字はありません。

ですから「何日以内が安全か」という問いに対する正直な答えは、公的にも、メーカーの文書にも、日数の基準は示されていないになります。期限がはっきり書かれている資料を探したのですが、見つかったのは「ただちに」という副詞だけでした。

洗う順序は、メーカーと一般記事で逆だった

同じページの作業要領にはこう書かれています。

水を十分かけながら車体・足まわり・下まわりの順番に上から下へ汚れを洗い落とす

つまり上から下。一方、アウトドア系の媒体で読んだ下回り洗車の記事は「先に下回りの汚れをしっかり落とす」という順序を薦めていました。上から洗うと下回りの汚れが上に飛び散るから、という理由です。

どちらが正しいとは私には言えません。ただ、メーカーの取説は上から下と書いているという事実は、知っておいて損がないと思います。迷ったら取説どおりにやるのが無難でしょう。

汚れがひどいときはカーシャンプーを使い、水で十分に洗い流す、とも書かれています。塩分を流すのが目的なら、強い洗浄力より「十分な水」のほうが本題です。

中性カーシャンプー

都内中心の私が、実際にどうしているか

ここは胸を張れる話ではありません。

マフラーの車検基準を調べたときにも書いたのですが、私は都内中心なので極端な環境ではなく、それでも下回りは自分では見えない場所です。この記事で下回りを洗った実践記を見せられないのは、そこが理由です。 見えない場所の話を、見たふりをして書くわけにはいきません。

洗車そのものは自分でもやります。入門機の高圧洗浄機を愛用していて、別記事でレビューを書きました。ちなみにその機種は、水道の蛇口が外に無くてもバケツに水を入れて付属ホースを使えば動くタイプです。ただ、ボディを洗うのと、車の下に向けて当てるのは別の話です。

高圧洗浄機を持っているなら、下回り用に寝かせて使うノズル(アンダーボディランス)という製品があります。私の使用レポートは書けないので、こういうものがある、という紹介にとどめます。

高圧洗浄機用 下回り洗浄ノズル(アンダーボディランス)

自分でやらない日は、手洗い洗車に出しています。毎回アプリから予約を入れておくほうが結局楽だというのが、続けてみての実感です。

腐食を後から落とすのは、思っているより大変です

これは下回りではなくドアモールの話ですが、腐食を自力で落とす作業の面倒さは身にしみて知っています。

欧州車のアルミドアモールに出る白サビを、自分で落としたことがあります。粗さの違うヤスリで何度も削って、最後にコーティング剤を塗る工程で、丁寧にやったら1時間ぐらいかかりました。しかも1回目は付属のマスキングテープが途中で足りなくなり、関係のない塗装部分を少し削ってしまいました。結局、同じ商品を2回買っています。

念のため書いておくと、このドアモールの白サビは凍結防止剤のせいではありません。記事を書いたときに調べたかぎりでは、湿気などの気候と、国産車とは違うドアモールの素材が理由だとされていました。

それでも、ここから言えることはあると思います。出てから落とすのは、出る前に流すのより確実に高くつく。1時間ヤスリをかけた経験があるぶん、走ったあとに水をかけておく手間のほうが安いと素直に思えます。

腐食は車検の審査項目にも入っている

錆を気にする理由は、見た目や売るときの評価だけではありません。マフラー(消音器)については、審査の項目に腐食が入っています。

審査事務規程の視認等による審査の項目に「消音器に破損又は腐食がないこと」があり、これは第7章・第8章の両方に残っています。自分で切ったり外したりしていない限り、読者側で見ておけるのは実質ここだけです。条文の追い方は別記事にまとめました。

輸入車の車検で実際にいくらかかったかは、実額を別記事に出しています。下回りに手を入れるかどうかを考えるときの前提になると思います。

道路側も「さびにくい凍結防止剤」を入れ始めている

撒かれる側は手をこまねいているわけではありません。NEXCO中日本が、塩化ナトリウムにプロピオン酸ナトリウム(プロナト)を混ぜた凍結防止剤を導入しています。

2018年1月24日のリリースでは、東海北陸自動車道の白川郷IC〜五箇山IC間での試行導入で、混合割合は塩化ナトリウム:プロナト=9:1。目的として書かれているのは「橋梁の鉄筋などの金属腐食の抑制」でした。

そして2023年11月21日のリリース「構造物の長寿命化を目指し、さびにくい新たな凍結防止剤を導入」で、2023年度冬期からの導入が発表されています。

項目 内容
導入時期 2023年度冬期より
区間 北陸道 白山IC〜金沢森本IC間/東海北陸道 白川郷IC〜小矢部砺波JCT間
混合比率 重量比 9:1(塩ナト:プロナト)
効果 塩ナトと比べ凍結防止効果が同程度で、作業性に問題はなく
コスト ライフサイクルコスト 約10%低減

ここで誤解しないでおきたい点を3つ書いておきます。

  • 目的は構造物です。 2018年も2023年も、書かれているのは橋梁の鉄筋・構造物の長寿命化で、自動車の錆のためとはどこにも書かれていません
  • 全国に入ったわけではありません。 2023年のリリースで挙がっているのは2区間で、他区間への導入は今後検討とされています。「本格導入」という言葉もこのページには使われていません
  • 量の制約があります。 2018年12月のリリースでは、本格的に入れると管内で年間5千トン前後の顆粒状プロナトが必要になる一方、国内流通の粉末状プロナトは年間50トンにも満たないとされていました

なお、2024年度以降の導入区間がどうなっているかは、今回確認できませんでした。いま走る区間に入っているかどうかは、この記事からは判断できません。

よくある質問

融雪剤と凍結防止剤は違うものですか

道路に撒かれているものを指す文書上の語は「凍結防止剤」です。NEXCOも国土交通省の通達も、メーカーの取扱説明書も、この語を使っています。「融雪剤」は一般に広く使われている言い方ですが、調べた資料のなかでは本文に出てきませんでした。また、ドアの鍵やフロントガラスに使う市販の解氷スプレーは、道路に撒くものとは別の製品です。

主成分は塩化カルシウムですか、塩化ナトリウムですか

直轄国道については「散布材料(凍結防止剤)は塩化ナトリウムを基本とし」という通達(平成23年3月31日付)があり、NEXCOも公式サイトで「凍結防止剤(塩化ナトリウム)」と書いています。ただし四国では従来、塩化カルシウムが使われてきたと四国地方整備局の技報に書かれており、道路管理者によって違います。凍結防止の効果は、−20℃程度までは両者で同程度とされています。

雪道を走ったあと、何日以内に洗えば大丈夫ですか

日数の基準は、公的な文書にもメーカーの取扱説明書にも見つかりませんでした。 トヨタの電子取扱説明書は「凍結防止剤を散布した道路を走行したあと」を挙げて「ただちに洗車してください」と書いていますが、日数は示していません。何日までなら安全かを断定できる根拠は、今回調べたかぎりでは見当たりませんでした。

散布量が多い道路を走ると、それだけ錆びやすいのですか

少なくとも橋については、そう単純ではないという調査結果があります。年間散布量が3,600g/m2と多い路線の橋でも「橋全体にわたって層状剥離さび等の異常が発生してはいない」とされ、さびが出ていたのは漏水で水が溜まっている箇所でした。ただしこれは道路構造物についての調査で、自動車の錆について散布量との関係を定量的に示した公的データは、今回の調査では見つかりませんでした。

上から洗うのと下回りから洗うのは、どちらが正しいですか

トヨタの取扱説明書は「水を十分かけながら車体・足まわり・下まわりの順番に上から下へ汚れを洗い落とす」と書いています。一方で、下回りを先に洗うことを薦める解説記事もあります(上から洗うと下回りの汚れが上部に飛び散るという理由です)。どちらが優れているかを判断できる一次資料は見つけられませんでした。迷う場合は、お乗りの車の取扱説明書の記載に従うのが確実です。

まとめ

調べる前は「融雪剤で錆びるから早く洗え」という話を、そういうものとして受け取っていました。原文まで戻ると、言葉と数字の出どころがだいぶ違っていました。

  • 道路の文書の語は「凍結防止剤」で、目的は雪を溶かすことではなく凍結の防止。だから降る前に撒く
  • 主成分は塩化ナトリウムを基本とする通達がある(平成23年3月31日付・目安20g/m2)。ただし四国は従来塩化カルシウムで、管理者によって違う
  • きっかけになったスパイクタイヤ粉じん防止法は全文2,560字で、塩のことを一文字も書いていない。禁止されたのは指定地域の、積雪・凍結していない舗装路面での使用だけで、製造・販売はこの法律に出てこない
  • 散布量とさびの数字は存在するが、すべて橋についての調査。車の錆の定量データは見つからなかった
  • その橋の調査でも、量が多い路線で全体が錆びていたのではなく、水が溜まって乾かない場所が錆びていた
  • 「何日以内」の基準は無く、メーカーの取説は「ただちに」とだけ書いている。洗う順序は取説では上から下

私自身は都内中心で、雪道を走るのは年に何度か、スノボやスキーに行くときだけです。その程度の走り方で下回りが何年後にどうなるかを示す数字は、今回見つけられませんでした。

ただ、水が溜まって乾かない場所が錆びるという橋の調査結果は、素直に納得できました。走ったあとに水をかけておく、というだけの手間であれば、ヤスリで1時間削った経験と比べればずっと安いと思います。

外車をリースで乗るという選択肢

車両価格・税金・車検・保険を月額に均せるのがリースです。外車を新車で扱えるところは限られていて、オリコで乗ーるはその数少ない1社です。頭金なし・ボーナス払いなしでも組めます。

※ 条件は各公式サイトの最新情報をご確認ください。