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ベンツの承認オイルは公式に全部出ている|229.52は426件、229.71は0W-20しかなかった

メルセデスの承認オイル規格(MB-Approval 229系)を公式データベースで集計した記事のアイキャッチ Car|車
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G400dに2023年8月から乗っていて、走っているのはほぼ都内です。オイルまわりを調べ直していたら、メルセデスが承認したオイルの一覧を、そのまま全部公開している場所に行き当たりました。日本語の上位記事を5本取得して数えたところ、このサイトを引いているものは1本もありませんでした。

先に結論を書きます。「MB 229.52=5W-30」という説明は、正確ではありません。 公式の承認リストには426件が載っていて、5W-30と書かれているのは328件。残りには0W-30が60件、5W-40が22件、0W-40が20件あります。

もうひとつ。229.71と229.72だけは、番号が決まれば粘度も決まります。 この2つに載っている253件は、全部0W-20でした。

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メルセデスは、承認したオイルの名前を1件ずつ公開している

場所は Mercedes-Benz Operating Fluids です。エンジンオイル・ブレーキ液・冷却液・AdBlue・ギアオイルといった「運用液」の承認リストが、シート番号ごとに引けるようになっています。

もともとは BeVo(bevo.mercedes-benz.com)という別ドメインにありました。いま開くと、ダイムラー・トラックの分社とダイムラーAGの社名変更を理由に「2021年12月1日から、内容は別のサイトで公開する」という告知だけが残っていて、そこから上のサイトへ飛ぶ作りになっています。

この記事で出す数字は、2026年9月23日に上記サイトの公開データを取得して、こちらで1件ずつ数えたものです。サイト側の更新で増減します。

正直に書いておくと、このサイトには弱点があります。英語だけです。 日本語版がありません。しかも番号の意味を説明したページが、私には見つけられませんでした。「229.52とは何か」を公式の言葉で読むことは、少なくとも私の調べ方ではできていません。

なので番号の定義は書きません。書けるのは、公式のリストに実際に何が載っているかだけです。

229系のシートは10個あった。承認品を全部数えると1,936件

229.0から229.99まで総当たりで引きました。データが返ってきたのは10個です。

シート番号 承認品 粘度の内訳
229.3 197件 5W-40 108/10W-40 59/5W-30 29/0W-40 8/5W-50 1/0W-30 1
229.5 275件 5W-40 165/5W-30 65/0W-40 50/0W-30 15
229.6 13件 0W-30 9/5W-30 4
229.31 163件 5W-30 95/5W-40 47/0W-30 25/0W-40 1
229.51 580件 5W-30 410/5W-40 112/0W-30 57/0W-40 13
229.52 426件 5W-30 328/0W-30 60/5W-40 22/0W-40 20
229.61 29件 0W-30 26/5W-30 3
229.71 189件 0W-20 189(全部)
229.72 64件 0W-20 64(全部)
229.81 0件 番号は存在するが、承認品のリストが空

合計1,936件。いちばん多いのは229.51の580件でした。

229.81だけが0件です。番号としては生きているのに、載っている製品がひとつもない。理由は書かれていません。ここは分からないまま置いておきます。 新しくてまだ承認が出ていないのか、扱いが違うのか、推測で埋めても仕方がないので。

「適合表」を探している人が本当に欲しいのは、たぶんこの表

サジェストを取ると「ベンツ オイル 適合 表」「ベンツ エンジンオイル 適合表」が出てきます。ところが日本語の上位記事5本を取得して数えたところ、「適合表」という語は5本とも0件でした。需要はあるのに、誰も表を出していない。

番号が新しくなるほど、指定される粘度が下がっていく

表を縦に眺めると、傾向がはっきり出ます。

229.3は5W-40が108件で最多、10W-40が59件も残っています。229.5でも5W-40が165件で最多。ところが229.51になると5W-30が410件で逆転し、229.52では5W-30が328件。そして229.71と229.72では0W-20しかない。

同じ「229系」でも、古い番号と新しい番号では、主流の粘度が2段階ずれています。

ここでよくある取り違えが起きます。「ベンツは5W-40」と覚えている人と、「ベンツは0W-20」と覚えている人が、どちらも自分の車では正しい。年代が違うだけです。ネットで「ベンツ 指定オイル」を調べて出てくる答えがバラバラなのは、このせいだと思います。

229.52は、5W-30だけではない

もう少し細かく見ます。229.52の426件について、粘度の表記を数えるとこうなります。

  • 5W-30 が 328件(製品数に対して77.0%)
  • 0W-30 が 60件
  • 5W-40 が 22件
  • 0W-40 が 20件

足すと430件で、製品数の426件を4件オーバーします。数え間違いではなくて、粘度が2つ以上書かれている製品が5件、粘度の表記そのものが無い製品が2件あるためです。ここは公式データの持ち方がそうなっている、としか言えません。

いずれにしても、5W-30が圧倒的に多いのは事実です。ただ「229.52だから5W-30」と言い切ると、残りの約100件を説明できません。番号は粘度を1つに決めていない。 ここが229.71・229.72との違いです。

426件のうち、名前を知っているブランドは40件しかなかった

229.52に載っている426件を、ブランド名で数え直しました。

ブランド 229.52 229.51 229.71
Mobil 1 9件 9件 2件
Castrol 11件 26件 7件
Shell Helix 6件 16件 4件
LIQUI MOLY 9件 11件 3件
Motul 5件 4件 1件

229.52でこの5ブランドを足すと40件。426件の9.4%です。 残りの386件は、この5ブランド以外の名前です。承認リストというのは店頭に並ぶ商品の一覧ではなくて、申請して通ったものの一覧なのだと、並びを見ていて分かりました。

日本の会社も載っている。ただし大手石油元売りの名前は出てこない

これは数えていて少し意外でした。229.52で、所在地が日本になっている承認品が6件あります。

  • EURO TOURING 5W-30/5W-40(WAKO CHEMICAL CO., LTD.・小田原)
  • ICR-1452 ICHIRO SEIRYU SAE 5W-30 API SP ACEA C3(ICHIRO CORPORATION・東京)
  • MJ-V11. MITASU EURO LL III OIL SAE 5W-30(Mitasu Oil Corporation・東京)
  • TOTACHI EURODRIVE ECO 5W30/TOTACHI PRO TOURING L 5W30(TOTACHI KOUGYO CO. LTD.・北海道)

229.51にも6件、229.71にも1件あります。

一方で、ENEOSと出光の名前は、229系のどのシートにも出てきませんでした。 日本のガソリンスタンドで一番よく見る2社が、メルセデスの承認リストには載っていない。理由は公開されていないので分かりませんが、事実として書いておきます。

車台番号を入れる欄はある。でも返ってくるのは「燃料」だった

このサイトには車台番号(FIN)を入力する検索窓があります。最初に見たとき、これで自分の車のオイル番号が分かるんじゃないかと期待しました。

期待外れでした。サイトの中身を確認したところ、この検索が呼んでいるのは燃料の適合を返す仕組みで、エンジンオイルのシート番号は返ってきません。ガソリンか軽油か、どの燃料規格が使えるか、という用途のものです。

つまり、この公式サイトでは「自分の車が何番か」は分かりません。 分かるのは「その番号に何が載っているか」だけ。入口と出口が逆なんですね。

では自分の番号はどこで分かるのか

公式サイトで引けない以上、残るのは取扱説明書・整備手帳・正規販売店のどれかになります。ただし取扱説明書に番号がそのまま印刷されているかどうかは、現物で確かめていませんので、そこは販売店に聞くのが早いと思います。

ネット上には「このモデルは229.52」と車種名つきで書いている記事がいくつもあります。ただ、出典が示されているものは見つけられませんでした。

なので、私も自分のG400dが何番なのかは書きません。エンジンが直列6気筒クリーンディーゼルのOM656であることは、メルセデス・ベンツ日本の公式リリースで確認できます。ただしそのリリースにも、「オイル」という言葉は1回も出てきません。

裏が取れていないことを、車種名つきで書いてしまうのが一番まずいと思っています。

保証期間の間は、この話は出てこない

ここまで書いておいてなんですが、多くの人にとって、この番号を自分で調べる場面はすぐには来ません。

2019年3月に新車で買ったC43の初回車検(新車から3年目)は、ヤナセで127,666円でした。請求書は「MB2年点検A 47,916円」と「車検費用 79,750円」の2行だけ。この価格で、エンジンオイル・オイルフィルター・ワイパー・ダストフィルター・エアクリーナーエレメント・スパークプラグが無料で交換されています。

オイルの銘柄を自分で選ぶ必要が、そもそも無かったわけです。

127,666円・47,916円・79,750円は2019年3月登録のC43の初回車検(新車から3年目)で実際に支払った額です。現在の金額ではありません。この記事の集計データは2026年9月時点のものです。車種・年式・整備内容・依頼先で金額は大きく変わります。

保証が効いているうちはディーラーへ、切れたら信頼できる民間工場へ。その切り替えを前提に考えている、という話は上の記事に書きました。承認番号が効いてくるのは、その後半のほうです。

点検の起点についても、延長プログラムの公式資料に注記があります。ディーゼルエンジンの場合は、10,000km走行時。この数字と、延長プログラムの利用料金を並べて考える話は別に書きました(金額と出典はそちらに載せています)。

承認リストに載っている銘柄を、自分で買う場合

タイヤで一度やったことがあるのですが、ネットで買って整備工場に持ち込む、という方法があります。オイルでも同じことはできます。

ただし先に注意を書いておきます。下の3つは「承認リストに実際に載っている名前」であって、あなたの車に合うという意味ではありません。 番号が違えば別物です。上に書いたとおり、番号の確認は取扱説明書か販売店でお願いします。

ここは在庫や型番が動くところなので、購入前に商品ページでシート番号の表記を必ず見てください。

Mobil 1 ESP 5W-30(MB 229.52 の承認リスト掲載)

LIQUI MOLY Top Tec 4200 5W-30(同 229.52)

Castrol EDGE Euro Car 0W-20 M(229.71 側・0W-20)

3本目だけ0W-20で、上2本とは番号が違います。同じ「ベンツ用」の棚に並んでいても中身は別、というのがこの記事で一番言いたかったことなので、あえて混ぜました。

よくある質問

229.51と229.52は、どちらかが上位互換ですか

公式サイトは製品リストしか公開していないので、上下関係については書けません。分かるのは、両方のリストに同じ製品名が載っている場合があることと、件数が580件対426件であることだけです。番号の意味を説明した公式ページに、私は到達できませんでした。

ディーゼルだから229.52、という理解で合っていますか

そう書いている記事は多いのですが、公式の承認リストからはそう読めません。 リストにあるのは製品名と粘度と申請者だけで、燃料の種別は書かれていません。ディーゼルかガソリンかで決まるのか、年式で決まるのか、車種で決まるのかは、この公式データからは判断できません。

0W-20の指定なのに5W-30を入れたらどうなりますか

何が起きるかについては、私は実験していないので書けません。ただし事実として、229.71と229.72のリストには0W-20しか載っていません(189件と64件、どちらも100%)。リストに無い粘度は、その番号では承認されていない、ということになります。

ENEOSや出光のオイルは使えないということですか

そうは言えません。承認リストに名前が無いということしか分かりません。申請していないだけかもしれませんし、別の規格で出しているのかもしれません。使えるかどうかの判断は、販売店や整備工場に確認してください。

この一覧はどのくらいの頻度で更新されますか

更新頻度は公開されていません。この記事の数字は2026年9月23日時点のものです。旧サイトのBeVoが2021年12月に移管されている経緯もあるので、リンク先で最新の件数を見るのが確実です。

まとめ

  • メルセデスは承認オイルの全リストを公式に公開している。ただし英語のみで、番号の意味の説明は見つけられなかった
  • 229系のシートは10個。承認品の合計は1,936件(2026年9月23日時点)
  • 229.52は5W-30だけではない。426件中5W-30が328件で、残り98件は0W-30・5W-40・0W-40
  • 229.71と229.72は0W-20のみ(189件と64件、どちらも100%)
  • 番号が新しくなるほど粘度が下がる。「ベンツは5W-40」と「ベンツは0W-20」はどちらも年代が違うだけ
  • 日本の会社の承認品もある(WAKO・ICHIRO・Mitasu・TOTACHI)。ENEOSと出光は229系に0件
  • 公式サイトの車台番号検索は燃料用で、オイルの番号は返らない。自分の番号は取扱説明書か販売店で

調べる前は、番号ひとつ分かれば製品も1つに決まるんだろうと思っていました。実際は逆で、番号は「この中から選んでいい」という枠のほうでした。426件という数字を見たときは、正直ちょっと笑ってしまいました。

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の商品の購入や使用を勧誘するものではありません。記載した件数・粘度の内訳は2026年9月23日にMercedes-Benz Operating Fluidsの公開データを取得して集計したもので、その後の更新により変動します。使用するエンジンオイルの適合については、必ず取扱説明書の記載を確認し、判断に迷う場合は正規販売店や整備工場などの専門家にご相談ください。本記事の情報を用いて生じた損害について、当サイトは責任を負いかねます。

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