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G400dとG450dは何が違うのか|+37ps・+2.0km/Lと、535万円の値上がり

G400dのコクピット。G400dとG450dの価格差535万円と出力・燃費の違い Car|車
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私が乗っているG400dは、2024年7月のマイナーチェンジでG450dへ置き換わりました。つまり私が乗っているのは、もう新車では買えないほうです。

この立場から書ける記事があるとしたら、「450dは素晴らしい」でも「400dで十分」でもなくて、両方の数字を同じ土俵に並べて、そこから何が読めるかだと思います。450dには乗っていないので、走りの話は一切しません。

先に言っておくと、この比較でいちばん気をつけるべきなのはグレードを揃えることです。450dの記事の多くは「2,110万円」というローンチエディションの価格を使っていて、それを素の400d(1,289万円)と並べると差が実態より大きく見えます。ここを揃えないと、判断を間違えます。

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素どうしで並べるとこうなる

まず、AMGラインなどを付けていない基準グレードで比較します。

項目 G400d
(2021年5月)
G450d(ISG)
(2024年11月)
全長 4,660 mm 4,670 mm +10 mm
全幅 1,930 mm 1,930 mm 変わらず
全高 1,975 mm 1,980 mm +5 mm
ホイールベース 2,890 mm 2,890 mm 変わらず
車両重量 2,490 kg 2,540 kg +50 kg
最小回転半径 6.3 m 6.3 m 変わらず
エンジン OM656/2,924cc
直6ディーゼルターボ
656M/2,988cc
直6ディーゼルターボ+モーター
+64cc・ISG追加
最高出力 330 ps/3,600-4,200rpm 367 ps/4,000rpm +37 ps
最大トルク 700 Nm/1,200-3,200rpm 750 Nm/1,350-2,800rpm +50 Nm
WLTC燃費 9.7 km/L 11.7 km/L +2.0 km/L
燃料タンク 100 L 100 L 変わらず
トランスミッション 9AT 9AT 変わらず
車両価格 12,890,000 円 18,240,000 円 +5,350,000 円

出典: G400dはMOTOR FAN「Gクラス G400d(2021年5月)」、G450dは同「Gクラス G450d(ISG)(2024年11月)」。G450dの寸法・重量・価格とWLTC燃費はネクステージのカタログページでも同じ値であることを確認しています(いずれも2026年8月時点)。メルセデス・ベンツ日本の公式サイトは外部から参照できない状態のため、中立の2ソースで値が一致したものだけを載せています。

数字だけ見れば、車としては素直に良くなっています。37馬力と50Nm増えて、燃費は2.0km/L伸びて、それでいて全幅も最小回転半径も変わっていない。取り回しを一切犠牲にせずに中身だけ入れ替えた格好です。

引っかかるのは最後の行です。535万円。 率にすると41.5%の値上がりです。

ただし、この1,289万円という数字をそのまま「400dの値段」だと思わないでください。これは素の状態の車両本体価格です。AMGラインを付ければ13,296,000円になりますし、マヌファクトゥーアプログラムで内外装を仕立てれば、そこからさらに積み上がります。実際に契約する金額は、カタログの一番安い行とは別物です。

450d側も同じで、よく引用される2,110万円はローンチエディションの価格です。比べるなら「素どうし」か「同じ装備どうし」で揃えること。ここを混ぜた比較記事が多いので、535万円という差もあくまで素どうしの数字として読んでください。

50kg重くなったぶんを、37psは取り返せているのか

出力が増えても車重が増えていれば、実際の動きは相殺されます。上の表の数字だけで割り算してみます。

車両重量 ÷ 最高出力 車両重量 ÷ 最大トルク
G400d 2,490 ÷ 330 = 7.55 kg/ps 2,490 ÷ 700 = 3.56 kg/Nm
G450d(ISG) 2,540 ÷ 367 = 6.92 kg/ps 2,540 ÷ 750 = 3.39 kg/Nm

※ 上の表の公表値から計算した数値です。メーカーが公表しているものではありません。

1psあたりが背負う重さは7.55kgから6.92kgへ、約8%軽くなっています。 50kgの増加を37psが上回った、という計算です。トルク側でも約5%改善しています。

ただしこれは紙の上の話で、体感としてどうかは別です。私は450dに乗っていないので、そこは書けません。ISGはモーターのトルクが低回転から立ち上がるので、数字以上に出足が変わっている可能性はあります。

535万円が何を買っているのか

内訳が公式に示されているわけではないので、断定はできません。ただ数字から読み取れることはあります。

大きいのはISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を積んだことでしょう。エンジン型式がOM656から656Mに変わり、モーターが組み合わさっています。車重が+50kg増えているのは、ほぼこの分だと考えるのが自然です。燃費が+2.0km/L伸びた理由も、排気量が64cc増えたことではなくこちらのはずです。

ここで正直に書いておくと、535万円という差は「新機構の値段」だけでは説明がつかないと思っています。 2021年から2024年のあいだに輸入車全体が上がっていますし、為替の影響も乗っています。Gクラスに限った話ではありません。

もうひとつ気になるのは、この価格帯になると比較対象が変わってしまうことです。1,289万円なら「高いSUV」で済みましたが、1,824万円は別のジャンルの車が並ぶ金額です。同じ車の新旧なのに、検討する土俵が変わる。 これは買う側にとってけっこう大きな話だと思います。

AMGラインで比べると、差はもっと開く

冒頭で書いた「グレードを揃える」問題です。装備付きのグレードどうしだと、こうなります。

項目 G400d AMGライン G450d ローンチエディション
(2024年7月)
全長×全幅×全高 4,660 × 1,985 × 1,975 mm 4,680 × 1,985 × 1,980 mm
車両重量 2,520 kg 2,560 kg
最高出力 330 ps 367 ps
車両価格 13,296,000 円(税込) 21,100,000 円

出典: G400d AMGラインはカーセンサーエッジのカタログ、G450d ローンチエディションはMOTOR FANおよび価格.com(2社とも2,110万円で一致)。いずれも2026年8月時点。

1,329.6万円 → 2,110万円。差は780.4万円です。

素どうしなら535万円、装備付きどうしなら780万円。どちらの数字を出すかで印象が倍近く変わるので、「450dは◯◯万円高い」という記述を見たら、必ずどのグレードの話か確認したほうがいいです。ローンチエディションは名前のとおり導入時の特別仕様なので、これを基準に語られると差が大きく出ます。

なお全幅はどちらも1,985mmで、AMGラインを付けると1,930mmから55mm広がるのは新旧で共通です。この55mmが都心の駐車場でどう効くかは別に書きました。

数字より大きいのは、たぶん装備の差

ここまで出力と燃費と価格で比べてきましたが、実際に乗り替えを考えている人にとって効いてくるのは、たぶんこちらです。2024年7月のマイナーチェンジで、Gクラスは装備がまとめて入れ替わりました。

入ったもの 何が変わるか
MBUX(Gクラスとして初採用) ボイスコントロール対応のインフォテインメント。ナビと音声操作の世代がまるごと新しくなる
キーレスゴー キーを出さずに解錠・施錠・始動ができる。毎日触る部分なので体感差が大きい
最新世代のマルチファンクションステアリング 操作系の刷新。ステアリングヒーターも付く
ワイヤレスチャージング(フロント) Qi対応。ケーブルを挿さずに置くだけ
Burmester 3Dサラウンドサウンドシステム 標準装備化
温冷機能付きカップホルダー(前席)
ディファレンシャルロックのスイッチ周辺を再設計 Gクラスらしい部分の作り込み
ISGによるパワートレインの電動化 上で見た+37ps・+2.0km/Lの中身

※ 装備の内容はwebCG「改良型『メルセデス・ベンツGクラス』発売 MBUXを初採用」(2024年7月26日発表)に基づきます。グレード・年式・オプションによって装備は異なります。

ここが正直いちばん大きいと思っています。37psの差は2.5トンの車では体感しにくい一方で、MBUXの世代が変わることと、キーを出さずに乗り降りできることは、乗るたびに毎回効きます

逆に言うと、535万円は「速さ」に払う金額ではなく、「日常の操作系がまるごと新しくなること」に払う金額だと考えたほうが納得しやすいはずです。私は400dに乗っているので、この部分は毎回うらやましく見ています。

カタログの11.7km/Lを、どう割り引いて読むか

ここが、旧型に乗っている人間にしか書けない部分だと思います。

私の400dは、カタログのWLTCが9.7km/Lで、車載表示の実測は6〜7.5km/Lでした。走っているのはほぼ都内です。カタログの市街地値である7.4km/Lすら下回ることがある、というのが実際のところです。

このカタログ比 6〜7.7割という数字を、450dの11.7km/Lに当てはめると、都内中心なら7〜9km/L程度という見当になります。

※ これは推定です。根拠は「私の400dで、カタログ9.7km/Lに対し実測6〜7.5km/Lだった」という自分の実測値だけで、私はG450dを運転したことがありません。 ISGを積んだ車はストップ&ゴーで効きやすいので、都内では比率がもっと良くなる可能性もあります。実測を持っていない以上、そこは分かりません。

それでも言えることが1つあります。燃料タンクが100Lのまま据え置きなので、燃費が伸びたぶんはそのまま航続距離に乗るということです。Gクラスの燃料の話は、km/Lより「1回入れて何km走れて、いくら払うか」で見たほうが実感に近い、というのが400dに乗ってみての結論でした。450dはそこがさらに楽になるはずです。

中古の400dを選ぶ理由になるか

450dが出たことで、400dは中古で買う車になりました。

数字の上での判断材料を整理すると、こうなります。

  • 取り回しは同じ。 全幅も最小回転半径も変わっていないので、「新型のほうが扱いにくい」ということはない
  • 燃費は明確に負ける。 WLTCで2.0km/L差。ここは400d側に言い訳がない
  • 出力差37psは、体感としてどうかは分からない。 2.5トンの車で330psか367psか。私は450dに乗っていないので断定しません
  • 価格差が大きすぎる。 新車価格で535万〜780万円の差は、燃費の差で埋まる金額ではない

燃料費で埋まるかどうかだけ計算しておくと、仮に年1万km走って、実測7km/Lと9km/Lの差、軽油145円/Lとすると年間の差は約4.6万円です。535万円を埋めるには100年以上かかります。(軽油の単価は私が直近に給油したときの実額から置いています。)

つまり燃費を理由に450dを選ぶ経済合理性は無い、というのが数字の答えです。選ぶなら、新しい世代であること、ISGが付いていること、保証が残っていること。そちらが理由になります。

逆に400dを中古で選ぶ理由は、はっきりしています。同じ大きさ・同じ取り回しの車が、大幅に安く手に入る。 ここに尽きます。

ただし気になる点もあって、新車保証(メルセデス・ケア)は3年で切れます。 2021〜2023年式の400dは、ちょうど切れる時期にあたります。延長プログラムの金額は登録からの経過で変わるので、中古で400dを検討するなら車両価格より先にそこを確認したほうがいいです。

1,800万円を現金で置くのが前提の話ではないので、所有以外の持ち方を検討するなら、外車を扱えるリース会社を比較した記事もあります。

よくある質問

G400dとG450dの一番大きな違いは何ですか

エンジンにISG(モーター)が付いたことです。型式がOM656(2,924cc)から656M(2,988cc)に変わり、最高出力は330ps→367ps、最大トルクは700Nm→750Nm、WLTC燃費は9.7→11.7km/Lになりました。車両重量はその分+50kg増えています。寸法と最小回転半径はほぼ変わっていません。

G450dはいくら高くなったのですか

グレードによって答えが変わります。 素の状態どうしなら12,890,000円→18,240,000円で535万円(約41.5%)。AMGライン装着のG400d(1,329.6万円)と、導入時のG450d ローンチエディション(2,110万円)で比べると780.4万円です。「◯◯万円高い」という記述を見たら、どのグレードどうしの比較かを必ず確認してください。

サイズは大きくなりましたか

ほとんど変わりません。素どうしで全長+10mm、全高+5mm、全幅は1,930mmで同じです。最小回転半径も6.3mのままなので、駐車場や取り回しの条件は実質的に変わっていないと考えて差し支えありません。AMGラインを付けたときの全幅1,985mmも新旧で共通です。

G450dの実燃費はどれくらいですか

私は450dを運転したことがないので、実測値は持っていません。 参考として、私の400dはカタログ9.7km/Lに対して都内中心で6〜7.5km/Lでした。同じ比率で450dの11.7km/Lを割り引くと7〜9km/L程度になりますが、これはあくまで推定です。ISGは市街地で効きやすい機構なので、比率がもっと良くなる可能性もあります。

いま400dを中古で買うのはありですか

寸法・取り回しが450dとほぼ同じで、価格差が大きいので選択肢として十分に成立します。ただし燃費はWLTCで2.0km/L負けます。それより先に確認すべきなのは新車保証(3年)が切れているかどうかで、2021〜2023年式はちょうどその時期にあたります。延長プログラムの金額は登録からの経過期間で変わります。

※ 本記事に記載した数値は、2026年8月時点で各カタログサイトに掲載されていたメーカー公表値です。実測値と明記した箇所を除き、私が計測したものではありません。価格・仕様は変更される場合があります。本記事は情報提供を目的としており、特定の車種・サービスの購入を勧誘するものではありません。燃料費の試算は記載の前提を置いた単純計算であり、実際の費用は使用状況・燃料単価によって変わります。購入・リース・ローンの判断にあたっては、メルセデス・ベンツ正規販売店で最新の条件を確認し、資金計画についてはファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。

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※ 条件は各公式サイトの最新情報をご確認ください。